| Page Index |
|
(治療薬のはなし) |
|
|
※本サイトに掲載する情報・データはあくまで一般情報であり、個別の患者さんとその治療に関して特定の治療法などを推奨するものではありません。治療に関しての判断は、主治医などの医療者とご相談のうえご自分でなさってください。
|
| (治療薬のはなし) |
|
|
|
最新治療に使う抗がん剤のほとんどは海外製です。
中外製薬は2007年6月、「アバスチン(商品名)」と呼ぶ大腸がん向け抗がん剤が発売しました。将来、世界売上高が年間1兆円を超す」ともされる、体の免疫反応を利用する抗体医薬というバイオ技術を応用したものですが、開発したのはロシュグループの米ジェネンテック社。米国で1000億円以上の売り上げ実績を持ちます。
欧米ではロシュはもとより、米ファイザーやブリストル・マイヤーズスクイブなども、抗がん剤に早くから着目しています。理想的な治療薬がなく、患者の満足度が低い分だけ市場を開拓できると判断し、最新のバイオ技術を駆使して開発してきました。がん細胞に現れる特定の分子だけたたく分子標的薬の開発を強化、市場を切り開いてきました。
武田薬品は2006年、新たに大腸がんや膵臓がんなど6分野に注力する方針を打ち出しましたが、特効薬と期待される分子標的薬や抗体医薬の開発は、手を着けたばかりです。日本の製薬会社は、生活習慣病治療薬の開発を優先し、抗がん剤分野に注力してきませんでした。 しかし、ここにきて、武田薬品は、ミレミアムファーマシューティカルを9500億円で買収、エーザイはMGIファーマを4300億円で買収するなど、国内の大手製薬会社は海外のバイオベンチャーを活発に買収し、パイプラインの充実を図っています。
がん関連薬は医薬品市場全体の成長率7%を上回る18%で拡大しており、医薬品市場の中でも最も成長率が高い存在になっています。著名な米専門誌では、2003年に300億ドル(3兆5000億円)だった世界市場が2012年には、800億ドル(8兆円)に達すると予想しています。
|
|
|
|
がんに関する統計 |
|
| 死亡数 |
総数32 万5,941 人(全死因に対し30.1%) :人口動態調査(2005年)
日本人の3人に1人ががんで死亡 |
| 罹患数 |
53 万人(男性30.5 万人、女性22.5 万人)
男性で多い部位:胃、大腸、肺、肝臓、前立腺
女性で多い部位:大腸、乳房、胃、子宮、肺 |
| 生涯リスク |
男性46.3%、女性34.8%
“日本人男性の2人に1人、女性の3人に1人ががんになる” |
| 受療・患者 |
継続的な医療を受けている者は128 万人 |
| がん医療費 |
2 兆3,306 億円(全体の9.6%) |
|
|
がんに関する統計 2006年 厚生労働省資料 |
|
|
|
がん対策推進基本計画 |
|
がん対策推進基本計画(中間報告書) 厚生労働省、2010年6月15日
平成19年度から平成23年度までの5年間を対象として、がん対策の総合的かつ計画的な推進を図るため、がん対策の基本的方向について定めるとともに、都道府県がん対策推進計画の基本となるものです。
|
がん対策推進基本計画 厚生労働省、2007年6月
「75歳未満のがん死亡率を10年以内に20%減らす」「患者・家族の苦痛を軽減して生活の質を上げる」を2本柱とするがん対策推進基本計画を閣議決定した。 |
|
|
|
|
抗悪性腫瘍薬の臨床評価方法に関するガイドライン |
|
(平成17 年11 月01 日 薬食審査発第1101001 号)より抜粋
第T相試験
第T相試験は非臨床試験成績を基に治験薬を初めてヒトに投与する段階である。非臨床試験で観察された事象に基づき、用量に依存した治験薬の安全性を検討するのが主な目的で、治験薬の投与経路、投与スケジュール、最大耐量(MTD)又は最大許容量(MAD)、用量制限毒性(DLT)、薬物動態と毒性の関連性、第U相試験における推奨用量を求める。(一般的な薬剤の第T相試験は、健常成人男子ボランティアを対象として行うが、)毒性が強い抗悪性腫瘍薬の第T相試験では、健康な人ではなく、がん患者を対象とすべきである。また、一般的に認められた標準的治療法によって延命や症状緩和が得られる可能性のあるがん患者を対象とすべきではない。
第U相試験
第U相試験は、特定の癌腫に対する有効性、安全性を評価するために実施される試験で、対象とする癌腫における治験薬の臨床的意義のある治療効果(通常、腫瘍縮小効果)、及び安全性を評価する。
第V相試験
第V相試験は、より優れた標準的治療法を確立するために行われる臨床試験である。第U相試験において安全性と腫瘍縮小効果、又は何らかのメリット(症状緩和効果等)が確認された新規抗悪性腫瘍薬の単独又は併用療法と適切な対照群との比較試験である。患者数が多い癌腫(非小細胞肺癌、胃癌、大腸癌、乳癌等)を対象とした抗悪性腫瘍薬では、それぞれの癌腫について延命効果を中心に評価する第V相試験の成績を承認申請時に提出することを必須とする。 |
|
|
|
(治療薬)
肺がん治療薬 |
|
| 一般名 |
ブランド名 |
薬効等 |
販売会社 |
国内売上 |
備考 |
| ペメトレキセドナトリウム水和物 |
アリムタ
(代謝拮抗性抗悪性腫瘍剤) |
悪性胸膜中皮腫
非小細胞肺がん |
イーライリリー |
128億円
(2009/3) |
2007/1 国内にて承認取得
2008 世界売上 1,154百万$ |
| エルロチニブ |
タルセバ
(分子標的治療薬・低分子薬) |
進行性非小細胞肺がん |
ロシュ/中外 |
58億円
(2009/12) |
2009 世界売上 12億ドル
OSI Pharmaceuticals社の創製 |
| ゲフィチニブ |
イレッサ
(分子標的治療薬・低分子薬) |
非小細胞肺がん |
アストラゼネカ |
- |
2002年 世界に先駆けて日本で承認 |
| ドセタキセル |
タキソテール
(植物由来) |
非小細胞肺がん |
サノフィ・アベンティス |
- |
タキサン系の抗がん剤※3 乳がんの化学療法の標準的な治療薬
2008 世界売上 2,866百万$ |
| ゲムシタビン |
ジェムザール |
非小細胞肺がん |
イーライリリー |
178億円
(2009/3) |
膵臓がん治療の第一選択薬 |
| ベバシズマブ |
アバスチン
(分子標的治療薬・抗体医薬) |
進行・再発の非小細胞肺がん |
ジェネンテック/ロシュ/中外 |
349億円
(2009/12) |
2008 世界売上 4,933百万$
2009/11/09 国内にて承認取得 |
| 塩酸アムルビシン |
カルセド |
非小細胞肺がん
小細胞肺がん |
大日本住友製薬 |
- |
|
| シスプラチン |
ランダ |
非小細胞肺がん
小細胞肺がん |
日本化薬 |
- |
|
| ビノレルビン |
ナベルビン |
非小細胞肺がん |
協和発酵キリン |
- |
|
| パクリタキセル |
タキソール |
非小細胞肺がん |
ブリストル・マイヤーズ スクイブ |
- |
|
| ノギテカン塩酸塩 |
ハイカムチン (植物抽出物由来) |
小細胞肺がん |
グラクソ・スミスクライン 日本化薬 |
- |
欧米においては卵巣癌、小細胞肺癌及び子宮頸癌の治療薬として承認。
日本では2001年より小細胞肺癌の効能で製造販売 |
|
|
※肺がんに対する分子標的治療の動向 科学技術動向 2010年7月号 科学技術動向研究センター
|
|
乳がん治療薬 |
|
| 一般名 |
ブランド名 |
薬効等 |
販売会社 |
国内売上 |
備考 |
| ベバシズマブ |
アバスチン
(分子標的治療薬・抗体医薬) |
乳がん 結腸・直腸がん 非小細胞肺がん |
ジェネンテック/ロシュ/中外 |
- |
2008 世界売上 4,933百万$ |
トラスツズマブ
(抗HER2ヒト化モノクローナル抗体) |
ハーセプチン
(分子標的治療薬・抗体医薬) |
HER2乳がん 進行・再発胃がん |
ジェネンテック/ロシュ/中外 |
297億円
(2009/12) |
2008 世界売上 4,824百万$ |
| ドセタキセル |
タキソテール
(植物由来) |
乳がん |
サノフィ・アベンティス |
- |
タキサン系の抗がん剤※3 乳がんの化学療法の標準的な治療薬
2008 世界売上 2,866百万$ |
| ゲムシタビン |
ジェムザール |
再発・進行乳がん |
イーライリリー |
178億円
(2009/3) |
膵臓がん治療の第一選択薬 |
| |
アリミデックス |
閉経後乳がん |
アストラゼネカ |
210億円
(2008/12) |
|
| ラパチニブトシル酸塩水和物 |
タイケルブ
(経口分子標的治療薬・低分子薬) |
ErbB2陽性の乳がん |
グラクソスミスクライン |
- |
2008/06/23 欧州にて承認取得
2009/06/19 国内にて承認取得 |
| eribulin mesylate |
E7389:エリブリン
(天然由来化合物の合成類似化合物) |
局所進行性・転移性乳がん |
エーザイ |
- |
2010/3 日米欧同時申請
新規メカニズムを有する微小管ダイナミクス阻害剤 |
パクリタキセル
(アルブミン懸濁型) |
アブラキサン |
乳がん |
大鵬薬品工業 |
- |
2010/07/23 国内承認 |
|
|
大腸がん治療薬 |
|
| 一般名 |
ブランド名 |
薬効等 |
販売会社 |
国内売上 |
備考 |
| ベバシズマブ |
アバスチン
(分子標的治療薬・抗体医薬) |
進行・再発の結腸・直腸がん
非小細胞肺がん |
ジェネンテック/ロシュ/中外 |
349億円
(2009/12) |
2008 世界売上 4,933百万$ |
| オキサリプラチン |
エロキサチン/エルプラット |
結腸・直腸 |
サノフィ・アベンティス/ヤクルト |
244億円
(2010/3) |
デビオファームが開発
2008 世界売上 1,500百万$
特許満了
2005年3月 日本にて承認 |
| アービタックス |
セツキシマブ
(分子標的治療薬・抗体医薬) |
転移性結腸・直腸癌 |
ブリストル・マイヤーズ スクイブ(米、加)/
メルクセローノ(米、加以外) |
- |
イムクローン・システムズ社が開発
2010/07/02 最新版「大腸癌治療ガイドライン」で一次治療薬に推奨 |
パニツムマブ
(抗EGFR完全ヒト抗体) |
ベクティビックス点滴静注 |
進行・再発の結腸・直腸がん |
アムジェン 武田薬品工業 |
- |
2010/4 国内承認 |
|
|
胃がん治療薬 |
|
| 一般名 |
ブランド名 |
薬効等 |
販売会社 |
国内売上 |
備考 |
トラスツズマブ
(抗HER2ヒト化モノクローナル抗体) |
ハーセプチン (分子標的治療薬・抗体医薬) |
進行・再発胃がん HER2乳がん |
ロシュ/中外 |
- |
2010/01 欧州で承認
2010/06/21 日本にて優先審査品目に指定 |
|
|
前立腺がん治療薬 |
|
| 一般名 |
ブランド名 |
薬効等 |
販売会社 |
国内売上 |
備考 |
| 酢酸リュープロレリン |
リュープリン |
前立腺がん
乳がん
子宮内膜症治療 |
武田薬品工業 |
671億円
(2010/3) |
2010/3 世界売上 1,222億円 |
タキソテール
(植物由来) |
ドセタキセル |
前立腺がん
乳がん |
サノフィ・アベンティス |
- |
タキサン系の抗がん剤※3 乳がんの化学療法の標準的な治療薬
2008 世界売上 2,866百万$ |
| ゴセレリン酢酸塩 |
ゾラデックス |
前立腺がん
閉経前乳がん |
アストラゼネカ |
- |
|
| ビカルタミド |
カソデックス |
前立腺がん |
アストラゼネカ |
453億円
(2008/12) |
抗アンドロゲン剤 |
| |
エストラサイト |
前立腺がん |
日本新薬 |
30億円
(2009/3) |
|
| |
MDV3100 |
前立腺がん |
アステラス製薬 |
- |
第二世代の経口抗アンドロゲン剤
2009/10/28 米メディベーションより導入。欧米P3 |
| |
TAK-700 |
進行性前立腺がん |
武田薬品工業 |
- |
2009/09/11 米国 P2開始 |
|
|
骨髄性白血病治療薬 |
|
| メシル酸イマチニブ |
グリベック
(分子標的治療薬・低分子薬) |
骨髄性白血病 |
ノバルティス ファーマ |
- |
2008 世界売上 3,670百万$ |
| ニロチニブ塩酸塩水和物 |
タシグナ
(分子標的治療薬) |
慢性骨髄性白血病 |
ノバルティス ファーマ |
- |
米国、欧州など世界50ヵ国以上で発売
2009/1/21 国内承認 |
| ダサチニブ水和物 |
スプリセル |
骨髄性白血病 |
ブリストル・マイヤーズ スクイブ/大塚製薬 |
- |
製造販売承認日:2009/1/21
2010/6/8:イマチニブとの比較試験結果 |
|
|
その他のがん治療薬 |
|
| 一般名 |
ブランド名 |
薬効等 |
販売会社 |
国内売上 |
備考 |
| リツキシマブ |
リツキサン/マブセラ
(分子標的治療薬・抗体医薬) |
非ホジキンリンパ腫 |
バイオジェン・アイデック
/ロシュ/中外 |
211億円
(2009/12) |
ヒトB細胞表面抗原の一つであるCD20を標的とするモノクローナル抗体。
2008 世界売上 6,739百万$ |
| ドセタキセル |
タキソテール
(植物由来) |
胃がん
子宮体がん
食道がん
頭頸部がん
卵巣がん 非小細胞肺がん
乳がん |
サノフィ・アベンティス |
- |
タキサン系の抗がん剤※3 乳がんの化学療法の標準的な治療薬
2008 世界売上 2,866百万$ |
| ボルテゾミブ |
ベルケイド |
多発性骨髄腫 |
ミレニアム/
ヤンセンファーマ
(武田薬品工業)
|
- |
プロテアソームという酵素の働きを抑える作用をもつ新しいタイプの抗がん剤。
米Millenniumが創製
2009年の全世界の売上高は10億米ドル。
国内は2006/10に承認 |
| ノギテカン塩酸塩 |
ハイカムチン
(植物抽出物由来) |
卵巣がん
子宮頸がん
小細胞肺がん |
グラクソ・スミスクライン 日本化薬 |
- |
欧米においては卵巣癌、小細胞肺癌及び子宮頸癌の治療薬として承認。
日本では2001年より小細胞肺癌の効能で製造販売 |
| ゲムシタビン |
ジェムザール |
膵臓がん(膵がん)
胆道がん 非小細胞肺がん 再発・進行乳がん |
イーライリリー |
156億円
(2008/12) |
膵臓がん治療の第一選択薬 |
| ミファムルチド |
メパクト |
非転移性骨肉腫 |
武田薬品工業 |
- |
2010/02/01 欧州で販売 |
| エベロリムス |
アフィニトール |
転移性腎細胞がん |
ノバルティス ファーマ |
- |
2010/04/16 国内販売 |
| farletuzumab |
MORAb-003 |
卵巣がん |
エーザイ |
- |
2012年度欧米申請予定 |
|
|
※植物由来
植物の成分から抽出したもの。人体へのなじみがよく、副作用が小さいのが特徴。
※2分子標的治療薬
がん細胞のみを標的にして作られた医薬品。
※3タキサン系の抗がん剤
イチイの樹皮成分から見つかった天然化合物。細胞の分裂に必要な*微小管(チューブリン)微小管を安定化することで細胞分裂を阻害し、最終的にがん細胞の死滅につながると考えられています。
※4アンスラサイクリン系の抗がん剤
アントラサイクリン系はDNA構造を直接破壊します。化学療法で最も細胞障害性が高いもののひとつであると考えています。
|
|
患者のためのがんの薬事典 がんサポート情報センター
開発中の抗がん剤 がんナビ |
|
|
|
新たな治療法 免疫療法(がんワクチン療法) |
|
正常細胞にはなく、がん細胞だけにあるがん抗原をワクチンとして体内に注入し、それを認識した人体が抗体を作ってがん抗原を攻撃するという、人体の免疫反応を利用した仕組みです。
国内ではようやく臨床試験がはじまったばかりの治療法です。活性化自己リンパ球移入療法や樹状細胞療法などと組み合わせることで、より効果的な治療ができるのではと考えられています。 |
|
| ブランド名 |
販売会社 |
国内売上 |
備考 |
子宮頸がん予防ワクチン
「サーバリックスR」 |
グラクソ・スミスクライン |
|
2007年5月にオーストラリアで初めての承認を取得
2009/10/16 国内承認 |
子宮頸がん予防ワクチン
GARDASIL |
Merck
万有製薬 |
|
2006年6月に、世界で初めて米国で承認
2008年 世界売上 2,428百万$
2007/12/13 国内申請 |
膀胱癌治療用ワクチン
S-288310 |
塩野義製薬
オンコセラピー・サイエンス |
|
第T/U相臨床試験中 |
OTS-102
・膵臓癌治療用ワクチン
・切除不能進行胆道癌及び再発胆道癌
|
扶桑薬品工業
大塚製薬
オンコセラピー・サイエンス |
|
新生血管阻害作用
・第U/V相臨床試験
・第U相臨床試験 |
食道癌治療用ワクチン CHP-NY-ESO-1 |
イミュノフロンティア |
|
第T相臨床試験中 |
ZYC300 CYP1B1を抗原とする免疫療法ワクチン
E6020 合成TLR4作動薬 |
エーザイ |
|
第T相臨床試験中
前臨床 |
|
|
|
|
|
|
|
|
製薬会社の情報サイト |
|
|
|
|
|
コホート研究 |
|
厚生労働省研究班による多目的コホート研究(JPHC Study) 厚生労働省
厚生労働省がん研究助成金による指定研究班「多目的コホートに基づくがん予防など健康の維持・増進に役立つエビデンスの構築に関する研究」において全国11保健所と国立がんセンター、国立循環器病センター、大学、研究機関、医療機関などとの共同研究として行われています。
|
生活習慣改善によるがん予防法の開発に関する研究 厚生労働省
日本人のがんの発生を減らすために確実に効果が期待できるような生活習慣改善法を提示し、ひとりひとりの行動の変化に結びつきやすい、具体的な予防方法を開発することを最終的な目的として、この研究班が設けられました。
|
文部科学省科学研究費がん特定領域大規模コホート研究(JACC Study)
JACC Studyと呼ばれるこの研究は文部科学省(当時文部省)の科学研究費の助成を受け、青木國雄名古屋大学教授(当時)を中心に、 多施設が協力して開始されました。
このコホート研究は、約12万人の一般の方々の協力を得て、最近の日本人の生活習慣ががんとどのように関連しているかを明らかにすることを目的としています。
|
予防研究部ホームページ 国立がんセンター
予防研究部では、地域住民、検診受診者、病院の患者さんなど人間集団を対象に、疫学研究の手法を用いて、1)発がん要因の究明(がん予防のために必要な科学的根拠を作る)2)がん予防法の開発(科学的根拠に基づいて具体的かつ有効ながん予防法を提示する)を目的とした研究を行っています。
|
久山町研究室のホームページ 九州大グループ
福岡県久山町(人口約8,000人)では、住民を対象に40年間にわたり精度の高い生活習慣病
(脳卒中・悪性腫瘍・高血圧症・糖尿病など)の疫学調査(久山研究)を行っています。 住民の方々のご協力の上で、亡くなられた方の8割近くを剖検し、
正確な死因や隠れた疾病を調査しています。
|
|
|
|
|
参考情報 |
|
|
|
|
| (代謝系疾患) |
|
|
|
国際糖尿病連合の集計によると糖尿病の患者数は、全世界で3億人に迫っており、2030年には4億3500万人に増えると予測されています。国内患者数は推定で740万人、疑わしい人を含めると1620万人にのぼり、この30年間で30倍に膨らみました。
糖尿病には若年者に急激に発症する1型と、食事や運動などの生活習慣が関係するとされる2型などがあり、2型は日本人の糖尿病の9割以上を占めています。 糖尿病で恐ろしいのは、慢性合併症。足や手の先がしびれ、やがて組織の壊疽(えそ)にもつながる「神経障害」、眼底出血や網膜はく離などを起こし失明に至る「網膜症」、腎臓のろ過機能が低下し最終的には人工透析が必要になる「腎症」が三大合併症です。
糖尿病は、遺伝病や一部のがんのように特定の遺伝子の異常によって発症するのではなく、10〜15年の生活習慣と遺伝子要因が重なり初めて起きます。 インスリンは、膵臓にあるランゲルハンス氏島・B細胞から分泌され、血液中のブドウ糖を細胞内に送りエネルギーに変えたり、余分なブドウ糖を貯蔵したりして、血糖値を下げるホルモンです。。糖尿病とは、インスリンの分泌に障害が起こって、エネルギー源となる糖分の利用が十分に行えず、血糖(血液中の糖分)が上がりすぎてしまう病気です。
糖尿病治療薬は大きく分けて血糖値を調節するインスリンホルモンの投与と、飲んで血糖値を下げる薬があります。インスリン投与は主に、インスリンを分泌する膵臓(すいぞう)のβ細胞が自己免疫反応などにより壊された1型糖尿病患者向け。血糖降下薬を服用するのは、過食や運動不足、加齢などが重なり発症する2型糖尿病患者です。全体の約95%を占めます。
糖尿病治療薬の世界市場規模は200億ドルを超えるとされ、今後も年率10%近い伸びが見込まれます。
高脂血症、糖尿病治療剤などの国内市場を調査 2009年4月2日 富士経済
−2017年の糖尿病治療剤市場は3,770億円(08年比47.5%増)と予測−
治験薬年報 アイ・レポート2008 シーマサイエンスジャーナル
|
|
|
|
インスリン分泌促進薬 |
|
スルフォニル尿素系薬剤(SU)
膵臓のβ細胞を刺激することによりインスリン分泌を促進する糖尿病治療薬です。 |
|
| 一般名 |
ブランド名 |
販売会社 |
国内売上 |
備考 |
| 第2世代 グリペンクラミド |
オイグルコン |
中外製薬 |
49億円
(2008年) |
|
| |
ダオニール |
サノフィーアベンティス |
- |
|
| グリクラジド |
グリミクロン |
大日本住友製薬 |
39億円
(2007年) |
|
| 第3世代 グリメピリド |
アマリール |
サノフィーアベンティス |
- |
|
|
|
|
|
速効型インスリン分泌促進薬 |
|
従来のインスリン分泌促進薬(SU薬)に比べ、服用後速やかに効果を発現することから、インスリン分泌を自然なパターンに近づけて食後高血糖を改善します。作用持続時間が短いため、従来のSU薬に比べ低血糖を惹起しにくく、また膵臓のβ細胞の疲弊を軽減することが期待されています。
インスリン製剤の超速効型は、注射後10〜20分で効果が表れます。以前の速効型は注射後、作用するまでに約30分かかり、食前の注射と食事の時間にずれが生じると、食後の高血糖状態をうまく改善できないことや、逆に血糖値を正常時よりも下げてしまう場合がありました。
インスリンは21個のアミノ酸からなるA鎖と、30個のアミノ酸からなるB鎖が結合したポリペプチド。超速効型はアミノ酸配列の一部を変えて吸収されやすくした。2001年からデンマークのノボノルディスクが「ノボラピッド」を、米イーライリリーが「ヒューマログ」を日本で販売しています。 |
|
| 一般名 |
ブランド名 |
販売会社 |
国内売上 |
備考 |
| ミチグリニドカルシウム水和物 |
グルファスト |
キッセイ薬品工業
武田薬品工業 |
49億円
(2010/3) |
|
| ナテグリニド |
ファスティック |
味の素−第一三共 |
52億円
(2010/3) |
|
| スターシス |
味の素−アステラス製薬 |
49億円
(2005年) |
|
| レパグリニド |
SMP-508 |
大日本住友製薬 |
- |
Novo Nordiskより導入
国内申請中 |
|
|
|
|
超持続型インスリン製剤
皮下からの吸収がおだやかであるため、従来の中間型インスリン製剤に比べて血中インスリン濃度のパターンにピークがありません。また、ほぼ一日にわたって作用が持続し、夜間の低血糖が少ないという特徴があります。 |
|
| 一般名 |
ブランド名 |
販売会社 |
国内売上 |
備考 |
| インスリン・グラルギン |
ランタス |
アベンティス ファーマ |
- |
2008年 世界売上 2,991百万$ |
|
|
|
|
グルコース依存性インスリン分泌促進薬, |
|
| 一般名 |
ブランド名 |
販売会社 |
国内売上 |
備考 |
| |
TAK-875
(GPR40作動薬) |
武田薬品工業 |
- |
国内P2 |
|
|
|
|
ブドウ糖吸収阻害薬 |
|
α-グルコシターゼ阻害剤(α-GI) :食後過血糖改善
小腸粘膜に存在するαグルコシダーゼという酵素は、砂糖や炭水化物をブドウ糖に分解する働きをしています。この薬は、そのαグルコシダーゼの働きをじゃますることで、ブドウ糖への分解を遅らせます。その結果として、ブドウ糖の体内への吸収がゆっくりになり、食後過血糖が抑えられます。 |
|
| 一般名 |
ブランド名 |
販売会社 |
国内売上 |
備考 |
| アカルボース |
グルコバイ |
バイエル薬品 |
140億円
(2005年) |
|
ボグリボース
(食後過血糖改善剤) |
ベイスン |
武田薬品工業 |
430億円
(2010/3) |
|
|
|
|
|
インスリン抵抗性改善薬 |
|
ビグアナイド系薬剤(BG)
主に筋肉でのインスリンの効きをよくして筋細胞にブドウ糖を取り込みやすくして血糖値を下げる薬です。肝細胞や脂肪細胞にも働いて、血中に流れている余分な糖分を取り込みやすくします。
メトホルミン塩酸塩は、1961年に国内承認を取得したビグアナイド系経口血糖降下剤です。現在は2型糖尿病の治療に用いられていますが、1977年からは、「SU剤が効果不十分な場合あるいは副作用等により使用不適当な場合に限る」という使用制限が加えられておりました。
一方、欧米では、メトホルミン塩酸塩の有用性を示す多数の臨床成績が集積されており、かつ、日本のような使用制限はなく2型糖尿病治療の第一選択薬に位置付けられ、幅広く処方されています。 |
|
<
| 一般名 |
ブランド名 |
販売会社 |
国内売上 |
備考 |
| メトホルミン塩酸塩 |
メルビン |
大日本住友製薬 |
- |
1961年 日本で承認 |
| メトホルミン塩酸塩 |
グリコラン |
日本新薬 |
9億円
(2007年) |
|
| メトホルミン塩酸塩 |
メトグルコ |
大日本住友製薬 |
- |
Merck Sante 社より導入
2010年1月 日本で承認 |
|
|
|
|
チアゾリジン系薬剤(TZD)
アバンディア(GSK)とアクトス(武田)はインスリン抵抗性改善薬と呼ばれ、脂肪細胞のインスリンへの感応度を高めます。安全性の確保が難しく欧米大手は相次いで開発に失敗し、現在は2剤しか販売されていません。
1999年に発売した武田の「アクトス」の評判が高い。売り上げは世界で2000億円を超え、同社の収益の柱に育ってきました。開発時には不明だった作用機序の解明が進み、アクトスが核内受容体(PPARγ)と強く結合することが分かってきました。PPARγは、脂肪細胞の分化を促すが、それによりインスリンの利きが悪くなった大型の脂肪細胞が、インスリンが利きやすい小型の脂肪細胞に変化するとされています。また脂肪細胞は様々な生理活性物質(アディポカイン)を出し、その中にはインスリンへの抵抗性を高める「悪玉」と、インスリンの感受性を高める「善玉」があります。PPARγは、善玉の産生を増やしてインスリンを利きやすくする作用があるようです。 |
|
| 一般名 |
ブランド名 |
販売会社 |
国内売上 |
備考 |
| 塩酸ピオグリタゾン |
アクトス |
武田薬品工業 |
527億円
(2010/3) |
1999年 販売開始
2010/3 世界売上 3,847百万円 |
| マイレン酸ロシグリタゾン |
アバンディア |
グラクソ・スミスクライン |
- |
2008年 世界売上 2,435百万$ |
| |
S-707106 |
塩野義製薬 |
- |
2010年3月 FTIH:ヒトへの最初の投与試験(first time in human study)(米国)
|
|
|
|
|
DPP4阻害剤 |
|
DPP4阻害剤(ジペプチジルペプチダーゼ-4阻害薬)
最近は、新しい作用の経口薬開発が進んでいます。SU薬は長期間使用しているとβ細胞が疲弊しインスリンを作れなくなりますが、DPP4阻害剤はその心配が少ないとされています。
インスリン分泌に関与する消化管ホルモンはインクレチンと総称されますが、その1つであるGLP‐1(Glucagon‐like peptide‐1)は血中グルコース濃度依存的なインスリン分泌作用を有しています。DPP‐4は、GLP‐1を加水分解し不活性化する酵素で、その阻害作用により血中GLP‐1の活性は保持され、インスリン分泌が亢進されます。DPP‐4阻害剤は、既存の糖尿病治療薬とは異なり血中グルコース濃度依存的なインスリン分泌促進作用を有し、低血糖発現が少ない治療薬として期待されます。
・次世代糖尿病治療剤 DPP4阻害剤、SGLT阻害剤開発佳境
|
|
| 一般名 |
ブランド名 |
販売会社 |
国内売上 |
備考 |
世界初のDPP-4阻害剤
シタグリプチン |
ジャヌビア グラクティブ |
メルク/万有製薬 万有製薬/小野薬品工業 |
- |
2006/10/23 米国で承認
2007/4 ECで承認
世界売上14億ドル(2008年)
2009/10/16 日本で承認 |
| ビルダグリプチン |
エクア
Galvus |
ノバルティス |
- |
2007/10/4 EUが承認
2010/1/20 日本で承認 |
| アログリプチン |
ネシーナ
(SYR-322) |
武田薬品工業 |
- |
2010/04/16 日本で承認 |
| サクサグリプチン |
Onglyza |
ブリストルマイヤーズスクイブと英アストラゼネカの共同開発/大塚製薬 |
- |
BMS社が創製
2009年 米国で承認
国内Phase II/III |
| テネリグリプチン |
MP-513 |
田辺三菱製薬 |
- |
2009/10 国内P3
2009/08 欧米P1 |
| 開発中止 |
TA-6666 |
田辺三菱製薬 |
- |
2009/08 米国P2 |
| |
SK-0403 |
三和化学研究所−興和 |
- |
国内P3 |
| リナグリプチン |
(BI 1356) |
日本ベーリンガーインゲルハイム |
- |
国内P3
2010/06/28 第V相試験データを公表 |
| |
SYR-472 |
武田薬品工業 |
- |
国内P2 |
| |
TAK-100 |
武田薬品工業 |
- |
国内P2 |
| |
KRP-104 |
キョーリン |
- |
2008/8/20 米国P2で良好な結果 |
| |
DSP-7238 |
大日本住友製薬 |
- |
欧州P1 |
| |
ABT-279 |
アボット |
- |
|
|
|
|
|
GLP-1受容体アゴニスト |
|
現在国内で承認されている糖尿病治療薬とは全く異なる作用機序で血糖降下作用を示す新しいクラスの薬剤です。GLP-1はヒトの体内に自然に存在する小腸から分泌される消化管ホルモンで、血糖値に応じてインスリン分泌を促進します。
*「アゴニスト」とは、生体内の受容体に働いて、神経伝達物質や ホルモン などと同様の作用を発現する作動薬。 |
|
|
|
|
|
SGLT阻害剤 |
|
SGLT2阻害剤の特徴としては、尿糖排泄作用により高血糖を改善する。体重減少効果や血圧降下作用などが期待できる。インスリンを介さないため低血糖のリスクが低く、また、他の経口血糖低下剤やインスリンと併用する事が可能などがあります。 |
|
| 一般名 |
ブランド名 |
販売会社 |
国内売上 |
備考 |
SGLT2阻害剤
カナグリフロジン |
TA-7284 |
田辺製薬 |
- |
2009/09 欧米P3(J&J)
国内P2 |
| |
ASP1941 |
アステラス製薬 |
- |
欧米P2b、国内P3(寿製薬と共同開発)
2010/06/28 P2臨床試験結果発表 |
| ダパグリフロジン |
|
ブリストル・マイヤーズ
アストラゼネカ |
- |
欧米P2 |
| |
BI10773 |
日本ベーリンガーインゲルハイム |
- |
欧米P2 |
| |
CSG-452/RG7201 |
中外製薬 |
- |
日本を含めたフェーズ2の国際共同治験を実施中 |
| |
TS-033 |
大正製薬 |
- |
2008/10/2 開発中止 |
| レモグリフロジン |
KGT-1681 |
グラクソ・スミスクライン |
- |
2009/7/3 開発中止
キッセイ薬品工業からの導入品 |
| SGLT1阻害剤 |
KGA-3235 |
グラクソ・スミスクライン |
- |
欧米P1 キッセイ薬品工業からの導入品 |
| |
DSP3235 |
大日本住友製薬 |
- |
国内P1
キッセイ薬品工業からの導入品 |
|
|
※SGLT1(Sodium-dependent Glucose Transporter 1):
糖の生体内での輸送にかかわる糖トランスポーターの一つ。小腸に多く存在しており、消化管での糖吸収の主要な役割を担っています。SGLT1阻害剤は、SGLT1の働きを直接阻害して糖の消化管吸収を抑制します。
※SGLT2(Sodium-dependent Glucose Transporter 2):
糖の生体内での輸送にかかわる糖トランスポーターの一つ。腎臓に特異的に存在しており、腎臓での糖再吸収の主要な役割を担っています。血中の糖は一旦腎臓でろ過され尿中に移行しますが、SGLT2が血液中に糖を戻します。
|
|
|
|
GPR119受容体アゴニスト |
|
| 一般名 |
ブランド名 |
販売会社 |
国内売上 |
備考 |
GPR119受容体アゴニスト
(GPR119は、膵臓のβ細胞に直接作用し、インスリンの分泌を促進。さらに、小腸からのインクレチンGLP-1の分泌を促する) |
MBX-2982 |
Metabole/サノフィ・アベンティス |
- |
第II相臨床試験実施中
2010/07/05 サノフィ・アベンティスとMetabolex社、 独占的グローバルライセンス契約を締結 |
|
|
|
|
配合剤 |
|
2種類以上の成分を一つの製剤に配合するもので、別々に服用するより、服薬利便性を高め、飲み忘れも少なくすることができます。配合剤は製法が複雑で、ジェネリックメーカーのどこでも簡単に追随できるものではないので、特許切れの先発薬と特許が切れていない自社製品を組み合わせて販売することで、自社製品の製品寿命を長くすることが試みられています。 |
|
| 一般名 |
商品名 |
販売会社 |
国内売上 |
備考 |
| アクトス(インスリン抵抗性改善薬)とメトホルミン(ビグアナイド系薬剤)の合剤 |
Actoplus met
Competact
メタクト |
武田薬品工業 |
- |
2005/8 米国で承認
2006/7 欧州で承認
2010/4/16 国内承認
2型糖尿病治療剤としては日本で初めて承認された配合剤 |
| アクトス(インスリン抵抗性改善薬)とグリメピリド(SU剤)の合剤 |
|
武田薬品工業 |
- |
2009/7/27 国内申請 |
| アクトス(インスリン抵抗性改善薬)とネシーナ(DPP4阻害剤)の合剤 |
|
武田薬品工業 |
- |
2009/6/29 国内申請 |
| ネシーナ(DPP4阻害剤)とビグアナイド系薬剤(BG)の合剤 |
|
武田薬品工業 |
- |
2010/3/25 国内申請 |
| ネシーナ(DPP4阻害剤)とスルホニルウレア系薬剤(SU)の合剤 |
|
武田薬品工業 |
- |
2010/3/25 国内申請 |
|
|
|
|
参考になるサイト |
|
|
|
|
|
|
|
腎臓の役割はいろいろありますが、その中心的な機能は、体内で一日およそ200リットルもの血液をろ過し、不要な成分や有害物質を体外に尿として排出することにあります。腎臓病は、その腎臓の機能が低下し、老廃物や余分な物質・水分が外に排出できなくなる病気(腎炎)です。
国内の慢性腎臓病の患者数は、およそ400万人に達すると されます。 この病気の主な症状はたんぱく尿・血尿・むくみ・高血圧 などですが、腎臓病の種類によっても、症状はさまざまに異なってきます。 |
|
| 一般名 |
ブランド名 |
販売会社 |
国内売上 |
備考 |
| 慢性腎不全の透析型人工腎臓の灌流液 |
キンダリー |
扶桑薬品工業 |
131億円
(2009/3) |
- |
|
|
(腎性貧血治療薬):慢性腎臓病の合併症のうち最も頻度の高いもの |
|
| 一般名 |
ブランド名 |
販売会社 |
国内売上 |
備考 |
| エポエチン |
エポジエン/プロクリット/エスポー |
アムジェン/J&J/キリン |
396億円
(2010/3) |
世界売上51億ドル(2009年) |
| 遺伝子組換えヒトエリスロポエチン製剤 |
エポジン |
中外製薬 |
444億円
(2010/3) |
- |
| 持続型赤血球造血刺激因子製剤 |
R744 |
中外製薬 |
- |
2009/07/22 国内申請
海外ではMirceraの製品名で2007 年に発売 |
| 赤血球産生を促進するホルモンであるエリスロポエチンの受容体に作用する合成ペプチド |
Hematide |
武田薬品工業 |
- |
2010/02/18 臨床第3相試験開始(国内) 2011年度中の承認申請を予定
Affymax, Inc.より導入 |
|
|
(尿毒症毒素吸着剤) |
|
| 一般名 |
ブランド名 |
販売会社 |
国内売上 |
備考 |
| - |
クレメジン |
第一三共 |
128億円
(2009/3) |
2009/10/05 クレハが製造した同剤を田辺三菱が仕入れて第一三共に供給
1991年 国内販売 |
| - |
MP-146 |
田辺三菱製薬 |
- |
2006/11/08 クレメジンの米欧での独占的開発・販売権をクレハより取得
欧米P3実施中。2011年度申請予定 |
|
|
(高リン血症治療薬) |
|
| 一般名 |
ブランド名 |
販売会社 |
国内売上 |
備考 |
| リン結合性ポリマー |
レナジェル錠 |
中外製薬/キリン |
- |
2003/04/01 国内発売
米ジェンザイム社より導入 |
| 炭酸ランタン水和物 |
ホスレノールTMチュアブル錠 |
バイエル薬品 |
- |
2009/03/11 国内発売 |
| - |
MCI-196 |
田辺三菱製薬 |
- |
欧米P3実施中
2010年度申請予定 |
|
|
|
|
|
|
肥満症は、全世界で4億人以上が罹患し、いくつかの疾患の罹患リスク上昇と関連する慢性疾患です。米国肥満学会によると、肥満症は米国において2番目に回避可能な死亡原因とされています。米国では体重過多および肥満症およびその関連疾患の治療に要する総コストは年間で1,400億ドルに達しています。肥満症は、先進緒国や発展途上国で急速に増加しており、大きな社会問題となってきています。 |
|
| 一般名 |
ブランド名 |
販売会社 |
国内売上 |
備考 |
| マジンドール |
サノレックス |
ノバルティスファーマ |
- |
国内で販売されている肥満症薬
脳の食欲中枢に直接作用して,食欲を低下させる |
| シブトラミン塩酸塩水和物 |
メリディア/リダクティル |
アボット/
エーザイ |
- |
セロトニンおよびノルアドレナリン再取り込み阻害作用に基づく肥満症治療剤。
世界83カ国で承認
2007/11/29 国内申請 |
リパーゼ阻害薬
オルリスタット |
ゼニカル
アライ |
ロシュ
グラクソスミスクライン |
- |
スイス・ロシュが開発した抗肥満薬
脂肪分解酵素であるリパーゼを不活性化し、脂肪吸収を阻害 |
| cetilistat |
ATL‐962 |
武田薬品工業 |
- |
英国Alizyme plc導入品
2008/12/22 国内P3 脂肪の分解酵素である膵リパーゼの働きを阻害し、食事からの脂肪の吸収を抑えることで体重を減少させる |
アミリン/ヒトレプチン合成アナログ
Pramlintide/Metreleptin |
|
武田薬品工業 |
- |
Amylin導入品
2010/02/23 米国P3開始 |
ニューロペプチドY Y5受容体拮抗薬
velneperit |
S-2367 |
塩野義製薬 |
- |
2009/2/17 海外P2b、国内P2a
新規ターゲットNPY Y5受容体に対するアンタゴニスト。NPYは食欲やエネルギー摂取・消費のバランスの調整に関与する食欲促進伝達分子。
自社品 |
| velneperitとorlistatの配合剤 |
S-2367 |
塩野義製薬 |
- |
2010年度 米国P2試験投与完了を目指す |
| |
S-234462 |
塩野義製薬 |
- |
2010年度 米国P2試験開始を目指す
S-2367より効果の強いバックアップ化合物 |
特異で選択的なセロトニン2C(5-HT2C)受容体アゴニスト
lorcaserin |
|
アリーナ・ファーマシューティカルズ/エーザイ |
- |
2010/07/01 アリーナ・ファーマシューティカルズとエーザイ 米国におけるライセンス契約を締結 |
| カンナビノイド受容体拮抗薬 |
リモナバン |
サノフィ・アベンティス |
- |
2008/11/5 開発中止 |
|
|
※セロトニン2C受容体は、食欲や代謝を司る分野である視床下部を含めた脳に発現されています。視床下部の5-HT2Cへの刺激は摂食抑制、飽食に強い関連を有しています。 |
|
|
|
|
|
高尿酸血症を基礎病態とし、関節内に析出した尿酸塩が起こす結晶誘発性関節炎として発症します。発症部位としては足の親指(第一中足趾)など下肢が多く、疼痛により歩行困難になります。血清尿酸値をコントロールせずに尿酸血症を放置すると、痛風結節、尿路結石を含む腎障害に進行していく慢性疾患です。 痛風患者の総数は13万9千人(平成17年度患者調査)となっていますが、実際の患者数は50〜60万人と推定されています。
痛風を伴う高尿酸血症の治療薬としては、主としてキサンチンオキシダーゼ(痛風の原因となる尿酸の生合成酵素)阻害剤が用いられています。 |
|
※キサンチンオキシダーゼ:痛風の原因となる尿酸生成合成酵素 |
|
| 一般名 |
ブランド名 |
販売会社 |
国内売上 |
備考 |
キサンチンオキシダーゼ阻害剤
アロプリノール |
ザイロリック |
|
- |
ジェネリック品多数 |
非プリン型選択的キサンチンオキシダーゼ阻害剤
フェブキソスタット |
TMX-67 |
帝人ファーマ |
- |
2009/12/25 日本にて承認申請 アロプリノールとは全く異なる基本構造を有する |
| 同上 |
ADENURIC |
アステラス製薬 |
- |
2010/04/01 中国・香港にて独占販売権獲得
帝人ファーマの創製品 |
| 同上 |
ADENURIC |
イプセン/メナリーニ |
- |
2010/03/09 欧州にて販売開始
帝人ファーマからの導入品 |
| 同上 |
TMX-67 |
エスケーケミカルズ |
- |
2010/06/30 韓国にて販売承認取得
帝人ファーマからの導入品 |
| 同上 |
ULORIC |
武田薬品工業 |
- |
2009/03/13 米国にて販売開始 帝人ファーマからの導入品 |
| 尿酸生成抑制薬 |
FYK-051 |
富士薬品/
三和化学研究所 |
- |
2009/11/08 ライセンス契約締結
国内P2 |
|
|
|
|
|
|
骨粗鬆症は、「骨強度の低下を特徴とし、骨折のリスクが増大しやすくなる骨格疾患」と定義されており、特に女性の患者様が多くを占めます。高齢化の進展とともに骨粗鬆症患者数は増加しており、日本国内で約1000万人が骨粗鬆症であると推定されています。脊椎や大腿骨頸部等での骨折が生じやすく、場合によっては寝たきりの状態につながりかねないことから、骨粗鬆症に対する対策は医療のみならず社会的にも重要な課題と近年認識されています。 |
|
| 一般名 |
ブランド名 |
販売会社 |
国内売上 |
備考 |
ビスホスホネート系
リセドロン酸ナトリウム水和物 |
ベネット |
味の素/武田薬品工業 |
179億円
(2010/3) |
週1回投与剤。
2010/03/16 月1回投与製剤のP3開始(国内)
海外では月1回投与製剤が承認されている
米プロクターアンドギャンブルが創製 |
| アクトネル |
味の素/エーザイ |
108億円
(2010/3) |
ビスホスホネート系
ミノドロン酸水和物 |
リカルボン |
小野薬品工業 |
9億円
(2010/3) |
1 日1 回投与剤
2009/04/06 国内承認
日本で初めて創薬された経口骨粗鬆症治療剤 |
| ボノテオ |
アステラス製薬 |
− |
ビスホスホネート系
アレンドロン酸ナトリウム水和物 |
フォサマック |
万有製薬 |
− |
週1回投与剤 |
| ボナロン |
帝人ファーマ |
213億円
(2010/3) |
ビスホスホネート系
ゾレドロン酸 |
ゾメタ |
ノバルティス ファーマ |
− |
年1回の点滴静注で1年間の治療が行える唯一の骨粗鬆症治療薬。現在海外90カ国以上で承認 |
| |
旭化成ファーマ |
− |
2010/06/14 日本における独占的開発・販売する権利を取得 |
活性型ビタミンD3製剤
アルファカルシドール |
ワンアルファ |
帝人ファーマ |
119億円
(2010/3) |
|
SERM
ラロキシフェン |
エビスタ |
中外製薬/日本イーライリリー |
179億円
(2009/12) |
イーライリリーが創製 |
| エルカトニン |
エルシトニン |
旭化成ファーマ |
140億円
(2010/3) |
効能・効果:骨粗鬆症における疼痛 |
閉経後骨粗鬆症治療剤
バゼドキシフェン酢酸塩 |
ビビアント |
ファイザー |
− |
2010/07/23 国内承認 |
副甲状腺ホルモン製剤 (遺伝子組換え)
テリパラチド |
テリパラチド |
日本イーライリリー |
− |
骨形成促進作用を有する
2002 米国で発売、80以上の国で承認
2010/07/23 国内承認取得 |
ヒト副甲状腺ホルモン製剤
MN-10-T |
− |
旭化成ファーマ |
− |
2010年内に申請予定 |
| デノスマブ |
AMG162 |
第一三共 |
− |
完全ヒト型モノクローナル抗体。
RANKLに特異的に結合し、破骨細胞による骨破壊を抑制する。Amgen社からの導入品。
P3実施中 |
|
|
※ビスホスホネート系:破骨細胞に働き、骨吸収を抑制 する。ハイドロアパタイトに結合した薬物が骨吸収と共に破骨細胞に取り込まれ、骨吸収を抑える。 |
|
|
| (循環器疾患) |
|
|
|
血圧は年齢ととも上昇し、40代では4人に1人、60代では2人に1人が高血圧になるとされており、高齢になるほど高血圧になりやすい。高血圧は心臓病や脳血管障害などの様々な病気の元となるため、現在大変に重要な薬となっています。
1980年代の高血圧治療薬はカルシウム拮抗薬とベータ遮断薬でしたが、1990年代には、さらにアンジオテンシン(ACE)変換酵素阻害薬が加わり、現在はそれにアンジオテンシンII受容体拮抗薬(ARB)が登場しました。
現在最も多く高血圧治療に使われるカルシウム拮抗薬は、血管を拡張する作用を持ちます。服用するとすぐに血管が拡張するので血圧が低下。効果がすぐに表れ、医師も使いやすいという特徴があります。
これに対しARBはカルシウム拮抗薬のように急速に血圧が下がるタイプの薬ではありませんが、腎臓の保護作用に優れるなど副作用は少なく、ほかの治療薬よりも患者に受け入れられやすいといわれています。そのため近年そのシェアを急速に拡大しています。また、この二種類の薬剤は医師の判断で併用する場合も多い。
|
|
 |
|
循環器官用剤、感染症治療剤の国内市場 2010年5月6日 富士経済
−2018年の市場予測 降圧剤1兆400億円09年比15.9%増− |
|
|
|
サイアザイド系利尿剤 :余分な塩分を排泄する
遠位尿細管において、Na、Clの再吸収を抑制して利尿効果を示します。降圧剤としても使用されます。利尿薬は腎臓の機能単位であるネフロンの尿細管や集合管に作用し、体内のナトリウム(Na)と水分の排泄(利尿)を促し、体液量(血液量)を減らす事によって血圧を下げます。 |
|
| 一般名 |
商品名 |
販売会社 |
国内売上 |
備考 |
| ヒドロクロロチアジド |
ダイクロトライド錠 |
|
− |
|
|
|
|
|
アンギオテンシンII受容体拮抗薬(ARB) :血管収縮を抑える
アンギオテンシンII受容体は、主に血管の筋肉に存在するタンパク質です。アンギオテンシンII受容体は、アンギオテンシンIIというタンパクが結合することで活性化され、血管を収縮させるのに必要な信号を発します。
| 一般名 |
商品名 |
販売会社 |
国内売上 |
備考 |
| カンデサルタン シレキセチル |
ブロプレス |
武田薬品工業 |
1,362億円
(2010/3) |
1999年発売
2010/3 世界売上 2,220百万円 |
| バルサルタン |
ディオバン |
ノバルティス ファーマ |
1,144億円 |
2000年11月発売
2008年 世界売上 6,227百万$ |
| ロサルタンカリウム |
ニューロタン |
万有製薬
(メルク) |
709億円 |
1998年上市
2008年 世界売上 3,558百万$ |
| オルメサルタン メドキソミル |
オルメテック
Benicar(米)
Olmetec(EU) |
第一三共 |
772億円 |
2002年(米、独)、2004年5月(日)発売
2010/3 世界売上 2,383百万円 ARBの中では世界で7番目に上市された製品 |
| テルミサルタン |
ミカルディス |
アステラス製薬
(日本ベーリンガーインゲルハイム) |
716億円
(2010/3) |
ベーリンガーインゲルハイムが創製
2002年12月 日本発売
2008年 世界売上 2,345百万$ |
| イルベサルタン |
アバプロ
(2008年発売) |
大日本住友製薬
(サノフィ・ブリストル) |
37億円
(2010/3) |
1997年上市
2008年 世界売上 3,011百万$ 血中半減期が長く、24 時間降圧効果が持続する |
イルベタン
(2008年発売) |
塩野義製薬
(サノフィ・ブリストル) |
38億円
(2010/3) |
| アジルサルタン メドキソミル |
TAK-491 |
武田薬品工業 |
− |
ブロプレスの後継品
2010/4/28 米で販売許可申請 |
| アジルサルタン |
TAK-536 |
武田薬品工業 |
− |
ブロプレスの後継品
2009/6/23 日本でP3開始 |
|
|
|
|
カルシウム拮抗薬(CCB) :血管を広げる
カルシウム拮抗剤は血管平滑筋の電位依存性CaチャンネルでのCaイオンの細胞流入を抑制し、細胞内遊離Caイオン濃度を低下させることにより血管を拡張させ、降圧作用を発揮します。 |
|
| 一般名 |
商品名 |
販売会社 |
国内売上 |
備考 |
| アムロジピンベシル酸塩 |
ノルバスク |
ファイザー |
1,340億円 |
高血圧症・狭心症治療薬 |
| アムロジピンベシル酸塩 |
アムロジン |
大日本住友製薬
(ファイザー) |
520億円
(2010/3) |
同上 |
| ニフェジピン |
アダラート |
バイエル薬品 |
394億円 |
|
| 塩酸ベニジピン |
コニール |
協和発酵 |
263億円 |
|
| アゼルニジピン |
カルブロック |
第一三共 |
137億円
(2010/3) |
宇部興産が創成 |
|
|
|
|
β遮断薬 :心臓が送り出す血液量を調節する
ノルアドレナリンとβ受容体との結合を阻害し、交感神経の興奮を遮断する作用を持つ薬です。 |
|
|
|
アンジオテンシン変換酵素阻害薬(ACE)
アンジオテンシンをアンジオテンシンIIに変換するACE(アンジオテンシン変換酵素:angiotensin-converting enzyme)を阻害する薬物です。 |
|
| 一般名 |
商品名 |
販売会社 |
国内売上 |
備考 |
| イミダプリル塩酸塩 |
タナトリル |
田辺三菱製薬 |
111億円
(2010/3) |
1983年発売 |
|
|
|
|
直接的レニン阻害剤(DRI)
レニン・アンジオテンシン・アルドステロン・システム(RAAS)の起点に位置するレニンを直接的に阻害する新しい作用機序を持つ薬剤です。
レニンは高血圧と臓器障害を引き起こす原因となる酵素です。 |
|
|
|
|
|
配合剤
高血圧症は、複数の成因により発症する疾患であることから、降圧目標達成のためには、作用機序の異なる降圧薬を組み合わせた併用療法が有用といわれています。
配合剤は2種類以上の成分を一つの製剤に配合するものですから、別々に服用するより、服薬利便性を高め、飲み忘れも少なくするメリットもあります。
また、配合剤は製法が複雑で、ジェネリックメーカーのどこでも簡単に追随できるものではないので、特許切れの先発薬と特許が切れていない自社製品を組み合わせて販売することで、自社製品の製品寿命を長くすることが試みられています。 |
|
| 一般名 |
商品名 |
販売会社 |
国内売上 |
備考 |
| ブロプレス(ARB)と利尿剤(一般名:ヒドロクロロチアジド)の合剤 |
エカード |
武田薬品工業 |
|
2009/01/21 国内承認 |
| ディオバン(ARB)と利尿剤(一般名:ヒドロクロロチアジド)の合剤 |
コディオ |
ノバルティス ファーマ |
|
2009/01/21 国内承認 |
| テルミサルタン(ARB)と利尿剤(一般名:ヒドロクロロチアジド)の合剤 |
ミコンビ |
日本ベーリンガーインゲルハイム/アステラス製薬 |
|
2009/04/22 国内承認 |
| ロサルタン(ARB)と利尿剤(一般名:ヒドロクロロチアジド)の合剤 |
プレミネント |
万有製薬 |
|
2006/10/20 国内承認
降圧薬の配合剤としては日本初 |
| オルメテック(ARB)とカルブロック(Ca拮抗薬)の合剤 |
レザルタス |
第一三共 |
|
2010/01/20 国内承認 |
| ディオバン(ARB)とアムロジピン(Ca拮抗薬)の合剤 |
エックスフォージ |
ノバルティス ファーマ |
|
2010/01/20 国内承認
次期主力品に位置付け |
| ブロプレス(ARB)とアムロジピン(Ca拮抗薬)の合剤 |
ユニシア |
武田薬品工業 |
|
2010/04/16 国内承認 |
| ミカルディス(ARB)とアムロジピン(Ca拮抗薬)の合剤 |
ミカムロ |
日本ベーリンガーインゲルハイム |
|
2010/07/23 国内承認 |
| オルメテック(ARB)とアムロジピン(Ca拮抗薬)とヒドロクロロチアジド(利尿薬)の合剤(3剤配合錠) |
TRIBENZOR |
第一三共 |
|
2010/07/23 米国承認 |
| イルベサルタン(ARB)とアムロジピン(Ca拮抗薬)の合剤 |
DSP-8153 |
大日本住友製薬 |
|
国内P2 |
|
|
|
|
|
|
血液中にはリン脂質、トリグリセリド(中性脂肪)、コレステロールなどの脂質が存在しています。この脂質の量が異常に増えた状態を「高脂血症」といいます。高脂血症そのものに自覚症状はほとんどありませんが、致命的な病気に直接つながっていくため、早めの治療や予防は非常に大切です。
コレステロールは、人体を構成する細胞膜を造るほか、からだの調子を整えるホルモンや、食物中の脂肪の消化吸収を助ける胆汁酸の材料となるなど大切な働きを担っています。
コレステロールは、その分類からLDLコレステロールとHDLコレステロールの2種類に分けられ、これらをあわせたものを総コレステロールといいます。
増えすぎると体に悪影響を及ぼすのは、LDLコレステロールです。悪玉コレステロールとも呼ばれ、肝臓で合成されたコレステロールを細胞に送る働きをしますが、増えすぎると血管壁にたまり、動脈硬化を進めます。
一方、HDLコレステロールは、善玉コレステロールとも呼ばれ、血管壁に過剰にたまったコレステロールを肝臓に送る働きをしています。
中性脂肪は、皮下や内臓の周囲に多く、人間が生きていくためのエネルギー源として蓄えられています。皮下の中性脂肪(皮下脂肪)には、寒さから身を守る保温作用があります。内臓のまわりについた中性脂肪(内臓脂肪)は、骨や筋肉、内臓などを衝撃から守るクッションの役割を果たしています。このように、中性脂肪は人間が生きていくうえで大切なものなのですが、余分なエネルギーがからだの中に増えすぎると、必要以上に皮下や内臓のまわりに脂肪が蓄積されて肥満の要因になります。
また、中性脂肪の増加はコレステロールに大きな影響を与えます。中性脂肪はHDLコレステロールを減少させるため、血管壁のコレステロールを取り去ることができなくなってきます。さらに、LDLコレステロールを、より血管壁に沈着しやすい小型で酸化したものへ変化させ、動脈硬化を進める一因となります。
高脂血症の予防には、食事の量や内容を見直し、運動を生活に取り入れるなど、ライフスタイルを改善することが重要です。食事療法や運動療法を行っても思うように効果が得られないときには、薬物療法を行います。 |
|
|
|
コレステロール「悪玉」を基準に診療指針を改定
日本動脈硬化学会は脳梗塞(こうそく)や狭心症など動脈硬化性疾患の予防や治療に使う診療指針を2007年4月に改定する。従来使っていた総コレステロールにかわり「悪玉」と呼ばれるLDLコレステロールを原則として判断基準にする。安易な投薬治療を抑制するのが狙い。影響を受ける患者や動脈硬化の予備軍とされる人は2000万人程度いるとみられる。
2002年に策定した現行指針は血液1デシリットル当たりの総コレステロール220ミリグラム以上を動脈硬化によって様々な病気を引き起こしやすい「高コレステロール血症」としている。これを悪玉コレステロールが同140ミリグラム以上と変更する。
総コレステロールを基準にすると、日本人に多い、動脈硬化を防ぐ善玉の「HDLコレステロール」値の高い人も治療対象になり、不要な投薬治療につながる恐れがあると指摘されている。
診断指針を投薬治療の開始基準と認識している医師もいることから、解説の中で、食事内容や禁煙の指導を治療の中心にすることを明記。高血圧や喫煙といった危険因子が二つまでの低リスク患者は、3〜6カ月間指導しても改善しない場合に投薬を検討するとした。 |
|
|
|
薬効による分類
| LDLコレステロール低下薬 |
HMG-CoA還元酵素阻害剤(スタチン)
陰イオン交換樹脂(レジン)
フィブラート系薬剤
ニコチン酸誘導体
プロプコール |
| トリグリセリド低下薬 |
フィブラート系薬剤
ニコチン酸誘導体
イコサベント酸エチル |
| HDLコレステロールを上げる薬剤 |
フィブラート系薬剤
ニコチン酸誘導体 HMG-CoA還元酵素阻害剤(スタチン) |
|
|
|
|
スタチン系薬(HMG-CoA還元酵素阻害剤)
世界で7剤が、100カ国以上で販売されています。7剤の年間売上は3兆2千億円に達しています。
主にLDLコレステロールを低下させます。肝臓でのコレステロール合成を阻害します。
| 一般名 |
ブランド名 |
販売会社 |
国内売上 |
備考 |
| アトルバスタチン |
リピトール
(2001年) |
ファイザー
(アステラス) |
999億円
(2010/3) |
2008年 世界売上 13,682億円
高脂血症 |
| ロスバスタチンカルシウム |
クレストール
(2006年) |
塩野義製薬
(アストラゼネカ) |
242億円
(2010/3) |
2008年 世界売上 3,154億円
同上 |
| シンバスタチン |
リポバス
(1991年) |
メルク
(万有製薬) |
471億円 |
2008年 世界売上 2,761億円
同上 |
| プラバスタチンナトリウム |
メバロチン
(1989年) |
第一三共 |
462億円
(2010/3) |
・高脂血症
・家族性高コレステロール血症 |
| ピタバスタチン |
リバロ
(2003年) |
興和、日産化学 第一三共 |
300億円
73億円
(2010/3) |
2010/07/21 欧州における新薬販売許可の承認
2010/06/23 米国販売の開始 |
| フルバスタチンナトリウム |
ローコール
(1998年) |
ノバルティス
(田辺製薬) |
48億円 |
同上 |
|
|
|
|
フィブラート系薬
現状はスタチン系薬が主流となっていますが、フィブラート系薬は、中性脂肪の低下傾向が大きいとされています。
主に中性脂肪を低下させます。
| 一般名 |
ブランド名 |
販売会社 |
国内売上 |
備考 |
| ベザフィブラート |
ベザトールSR |
キッセイ薬品工業 |
84億円
(2010/3) |
・コレステロール生合成抑制
・トリグリセリド生合成抑制
・高脂血症(家族性含む) |
| フェノフィブラート |
リパンチル |
科研製薬 |
35億円 |
同上 |
|
|
|
|
陰イオン交換樹脂
主にLDLコレステロールを低下させます。
| 一般名 |
商品名 |
販売会社 |
国内売上 |
作用 |
| コレスチミド |
コレバイン |
田辺三菱 |
|
・コレステロール吸収抑制
・胆汁酸吸着、排泄促進作用 ・高コレステロール血症
・家族性高コレステロール血症 |
|
|
|
|
その他
| 一般名 |
ブランド名 |
販売会社 |
国内売上 |
備考 |
| イコサペント酸エチル、EPA |
エパデール |
持田製薬 |
357億円 |
日本水産と共同開発した世界初のEPA製剤。1990年に閉塞性動脈硬化症治療薬として発売。94年には高脂血症の効能・効果を取得 ・高脂血症
・血栓症 |
| プロブコール |
シンレスタール |
第一三共 |
|
・主にLDLコレステロールを低下させる。
・コレステロールの胆汁酸への異化排泄促進作用
・高脂血症(家族性高コレステロール血症、黄色腫を含む) |
| デキストラン硫酸ナトリウムイオウ |
MDSコーワ |
興和創薬 |
|
・LDLコレステロール中性脂肪を共に低下させる。
・トリグリセリドの分解促進 ・高トリグリセリド血症 |
|
|
|
|
配合剤 |
|
| 一般名 |
商品名 |
販売会社 |
国内売上 |
備考 |
アムロジピンベシル酸塩・アトルバスタチンカルシウム水和物
(ノルバスクとリピトールの合剤) |
カデュエット配合錠 |
ファイザー/アステラス製薬 |
− |
2009/07/07 国内承認 |
|
|
|
|
|
|
抗血栓薬は@血栓溶解薬、A抗血小板薬、B抗凝固薬の3種類に分類されます。 |
|
血栓溶解薬 |
|
血栓溶解薬は急性心筋梗塞、肺塞栓症において血栓や閉塞を溶解し血流を回復することを目的とします。 |
|
| 一般名 |
ブランド名 |
販売会社 |
国内売上 |
備考 |
| ウロキナーゼ |
アボキナーゼ |
田辺三菱製薬 |
− |
|
| プロウロキナーゼ |
プロウロキナーゼ |
アボット |
- |
|
| モンテプラーゼ(遺伝子組換え) |
クリアクター |
エーザイ |
- |
t-PA製剤
1998年6月15日発売 |
|
|
抗血小板薬 |
|
抗血小板剤は、血小板の凝集を阻害します。主に白色血栓(動脈に血栓が出来やすい)を作らないようにする作用を持つ薬剤です。抗凝固剤がフィブリンの形成を阻止して、赤色血栓(静脈に血栓が出来やすい)を阻害するのとは異なり、動脈硬化巣での血栓形成を防止します。 |
|
| 一般名 |
ブランド名 |
販売会社 |
国内売上 |
備考 |
| 硫酸クロピドグレル |
プラビックス |
サノフィ・アベンティス/ブリストル・マイヤーズ スクイブ |
− |
2008 世界売上 9,291百万$
ACSが主たる適用。続いて脳梗塞に適用
2011年に欧州、2012年に米で特許切れ
パナルジンの改良型 |
| プラスグレル |
EFIENT |
第一三共/イーライリリー |
- |
2009/02/23 欧州承認(ACS適用)
2009/07/11 米国承認(ACS適用)
第一三共と宇部興産が発見
第一三共とイーライリリーが共同開発 |
| 塩酸チクロビジン |
パナルジン |
- |
- |
|
| アセチルサリチル酸(アスピリン) |
バファリン |
- |
- |
|
| アスピリン |
バイアスピリン |
バイエル薬品 |
- |
|
| 塩酸サルポグレラート |
アンプラーク |
田辺三菱製薬 |
184億円
(2010/3) |
慢性動脈閉塞症に伴う潰瘍、疼痛、冷感などの虚血性症状 |
| 酒石酸イフェンプロジル |
セロクラール |
サノフィ・アベンティス |
- |
|
| シロスタゾール |
プレタール |
大塚製薬 |
421億円
(2009/3) |
2003年4月に「脳梗塞発症後の再発抑制の効能取得 |
| ベラプロストナトリウム |
プロサイリン |
科研製薬 |
- |
慢性動脈閉塞症及び原発性肺高血圧症の治療剤 |
| リマプロスト アルファデクス |
オパルモン |
小野薬品工業 |
446億円
(2010/3) |
末梢循環障害改善剤(血管拡張剤) |
| イコサペント酸エチル |
エパデール |
持田製薬 |
366億円
(2009/3) |
高脂血症・閉塞性動脈硬化症治療
持田製薬と日本水産が共同開発 |
| |
E5555 |
エーザイ |
- |
日米欧で各2試験ずつのP2試験を同時進行中。ACSについて2012年度日米欧同時申請を目指し、2010年をめどにフェーズVに着手 |
|
|
※ACS : 冠動脈の狭窄が原因の臨床診断全般を指す包括的な名称で、心筋内で酸素の需要と冠動脈からの供給のバランスが乱れた結果生じる急性心筋虚血に対応する、一連の臨床症状がこれに当てはまります。
不安定狭心症、非ST上昇心筋梗塞(心電図でST上昇を示さない心筋梗塞)および急性心筋梗塞は、急性の心筋虚血を呈する臨床症候群として一連の病態と考えられており、この3つと心臓突然死を合わせて急性冠症候群と言われています。
※循環器疾患における抗凝固・抗血小板療法に関するガイドライン
|
|
抗凝固薬:抗Xa薬 |
|
抗凝固剤は、凝血の元になるフィブリンの生成を抑えます。血液を固まらせないようにする抗血栓剤の中でも凝固系に対して作用するものが抗凝固剤です。主に静脈の血栓や肺塞栓に通常抗凝固薬が使用されます。 |
|
| 一般名 |
ブランド名 |
販売会社 |
国内売上 |
備考 |
| エノキサパリン |
ラブノックス |
サノフィ・アベンティス |
− |
2008 売上高3,860百万$ |
| リバロキサバン |
ザレルト |
バイエル |
79億円
(2009/03) |
深部静脈血栓症と肺塞栓症の予防 |
| ワルファリンカリウム |
ワーファリン |
エーザイ |
87億円
(2010/03) |
ビタミンKの活性化を阻害することにより,ビタミンK依存性の凝固因子の生成を抑える |
| ダルテパリン |
フラグミン |
キッセイ薬品工業ほか |
12億円
(2010/03) |
トロンボプラスチンを抑えて凝固系を抑える |
| エドキサバン |
DU-176b
(経口抗Xa剤) |
第一三共 |
− |
2010/04/06 下肢整形外科手術患者における術後静脈血栓塞栓症の予防適応申請(日本)。
深部静脈血栓症、肺塞栓症患者における静脈血栓塞栓症(VTE)の予防に関するP3試験(国際共同試験)実施中 |
| |
YM150
(ファクターXa阻害剤:経口) |
アステラス製薬 |
− |
・VTE(術後静脈血栓塞栓症) 日米欧P3
・心房細動における血栓症予防 日欧P2
・急性冠症候群 欧州P2
VTE(術後静脈血栓塞栓症)予防」の適応で2010年中の国内申請を目指す。 |
| |
TAK-442 |
武田薬品工業 |
− |
静脈および動脈血栓性塞栓症治療薬
2007/11/05 米および欧州でP2試験 |
|
|
|
|
製薬会社の情報サイト(生活習慣病) |
|
|
|
|
|
参考になるサイト |
|
|
|
|
| (泌尿器系疾患) |
|
|
|
過活動膀胱は、蓄尿障害を示唆する症状症候群で、尿意切迫感を主訴とし、通常これに頻尿や夜間頻尿を伴い、場合によっては切迫性尿失禁を伴います。トイレの不安のために外出を控えたり、夜間の睡眠が充分に取れなかったりと日々の行動が制限され、患者さんのQOL
が著しく低下してしまうことがOAB の大きな問題となっています。
日本排尿機能学会の疫学調査によると、40 歳以上の男女全体の12.4%、約810 万人が日本における過活動膀胱の潜在患者であると推定されています。現在、過活動膀胱治療薬市場は340億円程度ですが、4,5年後は600億円に拡大すると予測されています。
抗リウマチ剤、前立腺肥大症治療剤など医療用医薬品市場 2007年8月27日 富士経済
−2007年 抗リウマチ剤市場は前年比39%増の792億円と予測− |
|
|
|
| 一般名 |
ブランド名 |
販売会社 |
国内売上 |
備考 |
ムスカリン受容体拮抗剤
コハク酸ソリフェナシン |
ベシケア |
アステラス製薬 |
229億円
(2010/3) |
2010/3 世界売上 823億円 |
ムスカリン受容体拮抗剤
酒石酸トルテロジン |
デトルシトール |
ファイザー |
− |
2008年 世界売上 1,214百万$ |
抗コリン剤
イミダフェナシン |
ステーブラ
ウリトス |
小野薬品工業
キョーリン |
46億円
(2010/3)
37億円
(2010/3) |
|
β3受容体作動薬
ミラベグロン |
YM178 |
アステラス製薬 |
− |
欧米でP3試験で主要評価項目を達成。
2010年度に日米欧で承認申請を行う
2010/06/18 国内申請 |
| NK-1拮抗剤 |
TA-5538 |
田辺三菱製薬 |
− |
欧州、フェーズ2
開発中止 |
| 未定 |
SMP-986 経口剤 |
大日本住友製薬 |
− |
フェーズ1 |
| |
KUC-7483 |
キッセイ薬品工業 |
− |
2010/07/02 第V相臨床試験において、本薬の有効性について期待した結果が得られなかったと公表 |
|
|
|
|
|
|
尿が出にくい(排尿困難、尿がもれる、尿が出る回数が多い(頻尿)、尿が出る時に痛い(排尿時痛)といった症状は、排尿障害としてまとめられます。
尿が出にくい、頻尿があるという場合は、高齢男性では前立腺肥大症、あるいは膀胱を支配している神経に異常がある神経因性膀胱が考えられます。 |
|
|
|
| 一般名 |
ブランド名 |
販売会社 |
国内売上 |
備考 |
前立腺肥大症に伴う排尿障害改善薬
塩酸タムスロシン |
ハルナール |
アステラス製薬 |
350億円
(2010/3) |
2010/3 世界売上 1,139億円 |
前立腺肥大症に伴う排尿障害改善薬
シロドシン |
ユリーフ |
キッセイ薬品工業
第一三共 |
87億円
90億円
(2010/3) |
|
前立腺肥大症に伴う排尿障害改善薬
ナフトピジル |
フリバス |
旭化成ファーマ |
137億円
(2010/3) |
BPHの発症に関与している前立腺・尿道平滑筋のα1受容体を遮断することより前立腺の収縮を抑制させるα1受容体遮断剤 |
神経因性膀胱改善薬
プロピベリン塩酸塩 |
バップフォー |
大鵬薬品工業 |
130億円
(2009/3) |
尿失禁・頻尿治療剤 |
神経因性膀胱改善薬
塩酸オキシブチニン |
ポラキス |
サノフィーアベンティス |
− |
|
|
|
|
| (感染症) |
|
|
|
インフルエンザウイルスは元々鴨など鳥類の腸内ウイルスが起源であり、感染したアヒルやニワトリなどの家禽から、通常ブタを介して人に感染致します。感染力が大変強く、飛沫感染により潜伏期間1〜2日を経て発病、低温・低湿度の冬季に大流行します。
世紀の四大流行といわれるものに、1918〜1919 スペインかぜ、1957〜1958 アジアかぜ、1968〜1969 香港かぜ、1977〜1978のソ連かぜがあり、このうち、スペイン風邪は、6億の人が罹り、2300万人が死亡、わが国でも人口の半数近くが罹り、38万人が亡くなりました。人々が免疫を持たない新型インフルエンザが発生すると、このように一大脅威となります。
インフルエンザには、ウイルス表面突起の抗原性の違いによるA型、B型、C>型があります。C型は、稀に小児期に重症化することがありますが、成人では症状が軽く、いずれにもあまり問題になりません。 インフルエンザ(特にB型)は、若年者に多く感染する傾向があります。
循環器官用剤と感染症治療剤の国内市場を調査 2008年4月11日 富士経済
−予防接種の増加とがん予防で市場拡大が期待されるワクチン製剤− |
|
|
|
20世紀に大流行した新型インフルエンザ |
|
|
|
|
|
季節性インフルエンザ |
|
季節性ウイルスには「Aソ連型」「A香港型」「B型」の3種類があります。日本では年間1万人前後が死亡。近年の死亡者の8割以上は65歳以上の高齢者です。米国では毎年平均して約3万6000人が、通常のインフルエンザにより死亡。全世界ではその数は、推定で25─50万人に達するといわれています。 |
|
|
|
抗インフルエンザ薬(販売中) |
|
日本では1988年にアマンタジン(シンメトレル・内服)がインフルエンザ治療薬として認可されました。ただし、A型インフルエンザのみにしか効果がありません。次いで2001年にインフルエンザウイルスが細胞から細胞へ感染、伝播することを阻害する薬剤オセルタミビル(タミフル・内服)、ザナミビル(リレンザ・吸入)が保険適応となりました。3剤とも発症後48時間以内に服用しないと効果がありません。
日本を含む世界各国は現在、世界保健機関(WHO)が2005年に作成した「世界インフルエンザ事前対策計画」を基に、高病原性鳥インフルエンザウイルス(H5N1型)が人に感染する新型インフルエンザの流行に備えて、人口の25%前後のインフルエンザ治療薬の備蓄を進めています。 |
|
|
オセルタミビル(タミフル・内服) 中外製薬
インフルエンザウイルスのノイラミニダーゼ阻害作用を持つ薬です。(細胞から細胞に感染していくために必要なウイルス表面に存在するノイラミニターゼという酵素の働きを阻害する薬剤。ノイラミニダーゼ阻害剤は、直接ウイルスを殺す作用は持たないのですが、ウイルスが体内に蔓延するのを防ぐことで、インフルエンザの進行を止めることが出来ます。
)
A型、B型どちらにも効果があります。
|
ザナミビル(リレンザ・吸入) グラクソスミスクライン
インフルエンザウイルスのノイラミニダーゼ(NA)の作用を阻害することによって、細胞内で感染増殖したウイルスが細胞外に放出されることを抑制し、抗ウイルス作用を発揮します。この薬は、A型、B型どちらにも効果があり、さらに発症を予防する効果も期待されています。
|
アマンタジン(シンメトレル・内服) ノバルティスファーマ
A型ウイルスが持っているM2というタンパクに作用することで、インフルエンザウイルスの遺伝子が細胞内に送り込まれるのを阻止し、抗ウイルス作用を発揮します。このためアマンタジンは、A型インフルエンザウイルスに対しては大きな効果が期待できますが、B型には効きません。
|
抗インフルエンザウイルス薬「ペラミビル」 塩野義製薬株式会社
米製薬会社のバイオクリスト(アラバマ州)からの導入品。(2007/3/6)
ペラミビルは、バイオクリスト社が米国をはじめとする各地域で開発中の抗インフルエンザウイルス剤(ノイラミニダーゼ阻害剤)。
注射薬である点、1回投与でいい点で、既存のインフルエンザ治療薬「タミフル」「リレンザ」と同じノイラミニダーゼ阻害薬と異る。A 型およびB 型インフルエンザウイルスに強い抗ウイルス活性を有し、特にB型でタミフルに比し,強い活性を示す。また、高病原性トリインフルエンザウイルス(H5N1)にも活性を示す。
2009年1月26日 「ラピアクタ点滴用バッグ300mg」および「ラピアクタ点滴用バイアル150mg」発売
米国ではBioCryst社が現在第III 相臨床試験に着手 |
|
|
|
|
抗インフルエンザ薬(開発中) |
|
抗インフルエンザウイルス薬「ファビピラビル:T-705」 富山化学工業株式会社
富山化学が創製したウイルス由来RNAポリメラーゼ阻害剤。
インフルエンザウイルスの増殖に必要なRNAポリメラーゼというタンパク質の働きを抑える薬です。ウイルス表面突起の抗原性の違いに依存しないため、H5N1型を含む広範囲なインフルエンザをターゲットとします。(鳥インフルエンザだけではなく、現在流行しているようなA、B型の季節的インフルエンザにもタミフル以上の有効性が期待されています)
2010年02月15日 米国で臨床第II相試験を開始
2009年10月29日 日本で臨床第V相試験を開始
2008年01月08日 日本で臨床第U相試験を開始
2007年03月12日 米国で臨床第I相試験を開始
2007年01月24日 日本で臨床第I相試験を開始
※RNAポリメラーゼ
人間の細胞でタンパク質が合成される過程の出発点はDNAで、RNAポリメラーゼによりDNAの情報がRNAに転写され、その情報をもとにタンパク質がつくられます。
|
抗インフルエンザウイルス薬「CS-8958」 第一三共株式会社
第一三共が創製した抗インフルエンザウィルス薬。
既存のインフルエンザ治療薬「タミフル」「リレンザ」と同じノイラミニダーゼ阻害薬だが、長時間作用型である点が特徴。1回の投与のみで治療効果および週1回の投与での予防効果を期待し、インフルエンザウィルスの感染部位である肺、気管に直接作用する吸入剤として開発中。
A 型、B 型のみならず、非臨床試験にてH5N1 鳥インフルエンザウィルスに対する効果も確認している。
2009年度中の承認申請を目指している。
2010年02月01日 抗インフルエンザウイルス薬CS-8958の国内製造販売承認申請
2009年11月05日 予防適応取得に向けた第V相臨床試験開始
2009年08月10日 上記第V相臨床試験において主要目標を達成したと発表
2008年11月17日 臨床第V相試験を開始(台湾、香港、韓国での国際共同試験)
欧米では、オーストラリアのBiota社と共同で導出活動を実施(GSKが販売しているリレンザの開発元はBiota社)。CS-8958は第二世代ザナミビル(リレンザ)と言われるほど、化合物の構造が似ている。(参考)
現在臨床第I相試験を実施中。
|
|
|
|
|
日本のワクチンメーカー |
|
|
|
|
|
プレパンデミックワクチン |
|
「新型インフルエンザ用のワクチン」は、新型インフルエンザウイルスが発生しないと製造することができません。現時点では、新型インフルエンザウイルスが存在しないため、ワクチンもありません。しかし、日本を含む先進工業国では、これまでの鳥からヒトへ感染した事例から分離されたウイルスを元にワクチン用に開発された種ウイルスから、A/H5N1亜型のインフルエンザウイルスに対するワクチンを開発しています。このワクチンは「プレパンデミックワクチン」という位置づけになり、新型インフルエンザ用のワクチンではありません。
実際にはパンデミックになった際に、そのときのウイルスを使用して製造される「パンデミックワクチン」が必要となります。 しかしながら、パンデミックワクチンはあくまでパンデミックが発生してからでないと製造できませんし、その製造には、ウイルスが発見されてから少なくとも6カ月間かかります。このため、最初のパンデミック第一波には間に合わないので、状況によっては、少なくとも基礎免疫をつけることができる「プレパンデミックワクチン」を接種することも考えられています。
|
|
新型インフルエンザワクチン(H5N1 型) (社)北里研究所、デンカ生研(株)、(財)阪大微生物病研究会、(財)化学及血清療法研究所
ベトナム株を用いて作製したプレパンデミックワクチンでの第U/V相臨床試験(二重盲検試験)を終了。その成績等を基に2007年1月末日までに、「沈降インフルエンザワクチン(H5N1)」の製造販売承認申請を行った。
「沈降インフルエンザワクチン(H5N1)」は、ワクチンとして高い免疫原性が期待できる不活化全粒子型抗原とアルミニウムアジュバント(免疫増強剤の一種で、小児に接種される沈降精製百日せきジフテリア破傷風混合ワクチンや小児及び成人に接種される組換え沈降B
型肝炎ワクチンに幅広く実用化されているアジュバントです)を組み合わせたH5N1 型インフルエンザワクチンであり、新型インフルエンザに対する予防効果を有するものと期待されています。
|
新型インフルエンザワクチンUMN-0501 UMNファーマ
米国Protein Sciences Corporationから導入した細胞培養法(BEVS)を用いた鳥インフルエンザ対応のワクチン。従来のように鶏卵を使わず、昆虫を用いた遺伝子組み換えワクチン。ワクチンの製造・供給が6〜8週間で可能になる。
第T/U相臨床試験の実施中。2010年にP3試験、2011年に承認申請を行い、2011年中の発売を目指す。 |
|
|
|
|
参考になるサイト |
|
健康:結核・感染症に関する情報 厚生労働省
新型インフルエンザ対策関連情報
|
事業者・職場における新型インフルエンザ対策ガイドライン(改定案) 厚生労働省
本ガイドラインは、事業者・職場における新型インフルエンザ対策の計画と実行を促進するため、感染予防策と重要業務の継続を検討するにあたり必要と考えられる内容を示したものである。
|
新型インフルエンザとは? 厚生労働省
近年、鳥インフルエンザ(H5N1)が鳥から人に感染する事例が数多く報告されています。この鳥のインフルエンザウイルスが変異し、新型インフルエンザが発生する可能性が危惧されています。
新型インフルエンザとは、人類のほとんどが免疫を持っていないために、容易に人から人へ感染するものであり、世界的な大流行(パンデミック)が引き起こされ、大きな健康被害とこれに伴う社会的影響が懸念されるものです。
政府は新型インフルエンザの発生に備えた行動計画を定め、同計画に基づいた準備を進めています。新型インフルエンザ発生時には、感染の広がりを抑え、被害をできる限り小さくするために、国や自治体における対策は持ちろんの事、一人一人が必要な準備を進め、実際に発生した際は適切に対応していくことが大切です。
|
抗インフルエンザウィルス薬に関するガイドライン 厚生労働省
|
インフルエンザ・パンデミックに関するQ&A 国立感染症研究所 感染症情報センター
|
MLインフルエンザ流行前線情報DB 国立感染症研究所 感染症情報センター
小児科医が多く参加するメーリングリスト(以下 ML)で有志を募り、迅速診断検査によるインフルエンザの診断を、自主的にインターネット上のデータベースに報告し、国内・各地の流行状況を迅速に周知するプロジェクトです。
|
鳥及び新型インフルエンザ海外直近情報集 外岡立人氏
|
|
|
|
|
用語説明 |
|
ノイラミニダーゼ
ノイラミニダーゼ(NA)は、ウイルス表面にある突起のことで、NAは、生体内に侵入したウイルスが標的細胞に到達する前にシアル酸を含む阻害因子で不活化されることを防ぎます。また、NAは感染細胞内で増殖したウイルス粒子が、感染細胞から放出する際に働きます。この働きによってウイルスは、未感染の細胞へと次第に広がっていき、さらなる増殖が可能になります。ノイラミニダーゼ阻害剤はこの働きを止めることで、インフルエンザウイルスの増殖を抑えます。日本国内で承認されているノイラミニダーゼ阻害剤には、ザナミビルやリン酸オセルタミビルがあります。
現在、ノイラミニダーゼはA型インフルエンザウイルスにおいて9種類が報告されており、ヒトに感染するインフルエンザウイルスではN1、N2の2種類がわかっています。その他、ブタ(N2、N3)、ウマ(N7、N8)、アザラシ(N6、N8)について、2種類が確認されていますが、鳥類は9種類全てのケースが報告されています。
|
RNAポリメラーゼ
DNAを鋳型として RNA を合成する酵素で「転写酵素」とも呼ばれる。正確には「DNA 依存性 RNA ポリメラーゼ」といい、数種類のタンパク質(サブユニット)から構成されるタンパク複合体である。タンパク質の設計図は遺伝子DNAに存在するが、遺伝子に書かれたタンパク質の情報(塩基配列)はいったんmRNA(メッセンジャーRNA)に転写された後に、リボソームによってアミノ酸へと翻訳されタンパク質ができる。ここでDNAからmRNAへの転写を行うのがRNAポリメラーゼである。RNAポリメラーゼは遺伝子DNAを鋳型に、RNAの素となる4つのヌクレオシド(A:アデノシン,
U:ウリジン, G:グアノシン, C:シチジン)を重合しmRNAを合成する。
また鋳型を必要としない酵素もあり、真核生物のもつpoly(A) ポリメラーゼは、鋳型を必要としないで逆転写産物にpoly(A) 鎖を付加することで転写後の遺伝子発現制御機能を持っている。これを鋳型非依存性RNAポリメラーゼという。
|
高病原性鳥インフルエンザ
高病原性鳥インフルエンザとは、鳥類のうちニワトリなどの家禽類に高致死性の病原性を示すインフルエンザウイルス感染による疾病で、家禽類が感染すると、神経症状、呼吸器症状、消化器症状等の全身症状をおこします。また、これまでに弱毒のインフルエンザウイルスが家禽類で伝播を繰り返すうちに、強毒に変異した事例も確認されています。1997年に香港で発生した高病原性鳥インフルエンザウイルス感染による18人中6人死亡の症例以来、家禽類に限らず、重要な人獣共通感染症と認識されています。
|
H5N1型トリインフルエンザウイルス
A型インフルエンザウィルスの一種であり、高病原性トリインフルエンザの原因となるウィルス。
感染力にきわめて富む種類であり、鳥類だけでなく人にも感染する。 現在人から人へは感染しないがこのウィルスは変異して新型インフルエンザウィルスになる可能性が高いと言われており、WHOが警告している。
今までのインフルエンザウィルスは呼吸器の表層の炎症だけで済んでいるが、このウィルスは血液を介して他の内臓にも炎症を引き起こさせる重篤度の高い危険なウィルスである。 |
|
|
|
|
|
|
国連合同エイズ計画(UNAIDS)と世界保健機関(WHO)が発表した推計では、エイズの原因となるHIV(ヒト免疫不全ウイルス)に感染している人の数は2008年末現在、3340万人に達しています。
ただし、過去のデータを新たな推計手法で分析すると、年間の新規HIV感染者数は1996年の350万人をピークに年々、減少していることも分かっています。世界がエイズ対策に力を入れてきた成果がようやく表れてきたということだでしょう。
新規感染は減っているのに世界全体のHIV陽性者数が増えているのは、新規の感染がエイズによる死者数を上回っているからです。2008年の場合、年間の新規感染者数270万人に対し、死者は200万人だったから、地球上でHIVに感染して生きる人の数は1年間で70万人増えたことになります。
|
|
| 一般名 |
ブランド名 |
販売会社 |
備考 |
インテグレース阻害薬
ラルテグラビルカリウム |
アイセントレス |
Merck/万有製薬 |
世界初のインテグラーゼ阻害薬。
2008/07/07 国内で発売
2007年末上市。世界85カ国以上で承認 |
| インテグレース阻害薬 |
S-349572
S-265744
S-247303 |
塩野義製薬/GSK |
2010/07/22 S/GSK1265744のP2b結果を公表
2010/07/21 S/GSK1349572のP3実施
2009/09/15 S/GSK1265744のP2a結果を公表
2009/07/21 S/GSK1349572のP2a結果を公表 |
| プロテアーゼ阻害剤 |
|
|
|
| ダルナビル エタノール付加物 |
プリジスタナイーブ |
ヤンセンファーマ |
2006年6月 米国で承認
2007年2月 欧州で承認
2007年11月 日本で承認 |
| インジナビル |
クリキシバン |
萬有製薬 |
1997/03 承認 |
| メシル酸サキナビル |
インビラーゼ |
中外製薬 |
1997/09 承認 |
| サキナビル |
フォートベイス |
中外製薬 |
2000/04 承認 |
| リトナビル |
ノービア |
アボット ジャパン |
1999/08 承認 |
| ネルフィナビル |
ビラセプト |
日本たばこ産業 |
1998/03 承認 |
| アンプレナビル |
プローゼ |
|
1999/09 承認 |
| ロピナビル・ リトナビル |
カレトラ |
アボット ジャパン |
2000/12 承認 |
| アタザナビル |
|
|
2003/12 承認 |
| ホスアンプレナビル |
レクシヴァ |
グラクソ・スミスクライン |
2005/01 承認 |
| (核酸系)逆転写酵素阻害剤 |
|
|
|
| ジドブジン |
レトロビル |
グラクソ・スミスクライン |
1987/09 承認 |
| ジダノシン |
ヴァイデックス |
ブリストル・マイヤーズ |
1992/06 承認 |
| ザルシタビン |
ハイビット |
中外製薬 |
1996/04 承認 |
| ラミブジン |
エピビル |
グラクソ・スミスクライン |
1997/02 承認 |
| サニルブジン |
ゼリット |
ブリストル・マイヤーズ |
1997/07 承認 |
| ジドブジン・ラミジン |
コンビビル |
グラクソ・スミスクライン |
1999/06 承認 |
| アバカビル |
ザイアジェン |
グラクソ・スミスクライン |
1999/09 承認 |
| フマル酸テノフォビル ジソプロキシル |
ビリアード |
日本たばこ産業/米ギリアド |
2004/04 承認 |
| ラミブジン・硫酸アバカビル製剤 |
エプジコム |
グラクソ・スミスクライン |
2005/01 承認 |
| 非ヌクレオシド系逆転写酵素阻害剤 |
|
|
|
| エトラビリン |
インテレンス |
ヤンセンファーマ |
2008年12月 日本で承認 |
| (非核酸系)逆転写酵素阻害剤 |
|
|
|
| ネビラピン |
ビラミューン |
日本ベ−リンガ−インゲルハイム |
1998/11 承認 |
| エファビレンツ |
ストックリン |
萬有製薬 |
1999/09 承認 |
| デラビルジン |
レスクリプター |
ファイザー |
2000/02 承認 |
|
|
|
|
※インテグレース阻害薬
インテグレース阻害薬は新しいクラスの抗HIV薬であり、ウイルスDNAがヒトT1リンパ球の染色体DNAに組み込まれるのを阻害することにより、HIVが複製するのを防ぎます。このインテグレーションの過程は、HIVの複製に不可欠です。インテグレース阻害薬はそのユニークな阻害機序とHIVの薬剤耐性化に対処して新しい治療法を確立するために大きなl興味をもたれておりり、今日、インテグレース阻害薬は最も活性の強い抗HIV薬の1つとして、また副作用の少ない薬剤として認められています。
※(非核酸系)逆転写酵素阻害剤
核酸に似た構造を持たない逆転写酵素阻害剤のこと。逆転写酵素に結合し、活性部位の立体構造を変えることにより酵素の阻害効果を発揮します。(非核酸系)逆転写酵素阻害剤は単剤でも非常に強力にHIVの増殖を抑制します。しかしわずか1ヶ所の遺伝子変異で耐性となり、しかも短期間におこる。従って併用療法が基本です。 |
|
|
|
|
|
現在、日本では約150 万〜200 万人のC型肝炎ウイルス感染者がいると推定され、また肝細胞癌患者の約80%はC型肝炎ウイルスの感染者であることがわかっています。
C型慢性肝炎の根治療法としてインターフェロン製剤が広く用いられており、その使用にあたっては厚生労働省から「肝硬変を含めたウイルス性肝疾患治療の標準化に関するガイドライン2009」が示され、難治例と判断された症例に対しては、ペグインターフェロン
アルファ製剤とリバビリンとの併用療法が推奨されています。
国立国際医療センター 肝炎情報センター
|
|
| 一般名 |
ブランド名 |
販売会社 |
国内売上 |
備考 |
(天然型)
インターフェロン ベータ製剤 |
フエロン |
東レ/第一三共 |
- |
1985年より販売を開始した国内初のインターフェロン製剤 |
(天然型)
インターフェロンーα製剤 |
スミフェロン |
大日本住友製薬 |
58億円
(2010/3) |
|
(遺伝子組換え)
インターフェロンアルファコン−1 |
アドバフェロン |
アステラス製薬 |
- |
|
(遺伝子組換え)
ペグインターフェロン アルファ−2a |
ペガシス |
中外製薬/ロシュ |
111億円
(2009/12) |
|
| ペグインターフェロンα-2b |
ペグイントロン |
シェリング・プラウ |
- |
|
| リバビリン |
レベトール |
シェリング・プラウ |
- |
ペグ化インターフェロン併用療法で使用 |
NS3-4Aプロテアーゼ阻害剤
テラプレビル |
MP-424 |
田辺三菱製薬 |
- |
国内P3。2011年申請予定 インターフェロン抵抗性のジェノタイプ1 HCV RNAウイルスを強力に抑制する経口投与が可能な治療薬
米ヴァーテックス社起源 |
|
|
|
|
|
|
ロタウイルス胃腸炎は、ロタウイルスの感染によって引き起こされる胃腸炎であり、世界中の5歳以下の小児の約95%がロタウイルスに感染しています。主な症状は激しい下痢や嘔吐で、重症化すると脱水症状や合併症から死にいたることもあり、世界での年間死亡者数は60万人以上と推定され、死亡例の多くは、アフリカ、インド亜大陸、およびラテンアメリカなどの途上国で発生しています。
医療が充実している日本での死亡例は少ないものの、年間約80万人の乳幼児が小児外来を受診し、約7万8,000人の5歳未満の小児が入院していると推定されています。 |
|
| 一般名 |
ブランド名 |
販売会社 |
備考 |
| ロタウイルス胃腸炎予防ワクチン |
Rotarix |
グラクソ・スミスクライン |
2009/11/27 国内承認申請
2回接種の経口ワクチン
現在 、乳幼児を対象に凍結乾燥製剤あるいは液剤として世界116ヵ国で承認されている。 |
| 5価経口生ロタウイルスワクチン |
RotaTeq |
万有製薬 |
2010/03/31 国内承認申請
経口の生ワクチン
2006年米国で「RotaTeq」の製品名で承認され、これまでに世界90以上の国または地域で承認されている。 |
|
|
|
|
|
|
抗生物質とは、微生物が産生し、ほかの微生物の増殖を抑制する物質の総称。抗生物質を含む抗菌剤は、細菌が増殖するのに必要な代謝経路に作用することで細菌にのみ選択的に毒性を示す(人体への毒性はそれに比べはるかに小さい)化学物質です。
世界で最初に抗生物質が発見されたのは1929年のことです。A.Flemingによって青カビから単離されたPenicillinが最初です。この発見を契機としてさまざまな抗生物質が探索・合成されるに至りました。
抗生物質がもっとも威力を発揮するのは感染症に対してです。昔は現在ほど医学が発達しておらず、赤痢・結核・コレラなどに代表される感染症は脅威とされてきました。優れた抗生物質が発見・開発により、今日では感染症で死亡する人はかなり少なくなっています。
最近では科学の進歩によって、微生物を介さずに抗菌力を持った薬剤を合成することが可能となり、こうした化合物では抗生物質の定義から外れるために、「抗菌剤」という呼び方をすることもあります。さらに厳密に言えば抗生物質も抗菌剤に含まれることになり、これらを一まとめに「抗菌剤」と呼ぶことも多いものです。
風邪に伴う気管支炎などを抑える経口型の抗菌剤は作用メカニズムによってセフェム系、ニューキノロン系、マクロライド系が大半を占めます。セフェム系は塩野義製薬の「フロモックス」が、ニューキノロン系は第一三共の「クラビット」が圧倒的なシェアを持っています。マクロライド系は大正富山医薬品の「クラリス」が代表的な製品です。
国内の抗菌薬市場は5,000億円弱(後発薬除く)と言われていますが、毎年数%のペースで縮小しています。 |
|
|
|
| 一般名 |
ブランド名 |
販売会社 |
国内売上 |
備考 |
合成抗菌剤/ニューキノロン
レボフロキサシン |
クラビット |
第一三共
J & J、サノフィアベンティス |
436億円
(2010/3) |
2008年 世界売上 2,994百万$
皮膚感染症、呼吸器感染症、泌尿器感染症、婦人科感染症、眼科感染症、耳鼻科感染症、歯科感染症など広い範囲の感染症の治療に使用されます。 |
合成抗菌剤/セフェム
セフカペン ピボキシル |
フロモックス |
塩野義製薬 |
240億円
(2010/3) |
グラム陽性菌のほか、大腸菌やインフルエンザ菌などグラム陰性菌に強い抗菌力を発揮します。 |
合成抗菌剤/マクロライド
クラリスロマイシン |
クラリス |
大正富山医薬品 |
240億円
(2009/3) |
主にブドウ球菌,レンサ球菌,インフルエンザ菌,またマイコプラズマ,クラミジアなどに効力を示すので、皮膚,呼吸器・泌尿器・耳鼻・歯科領域などの感染症に広く用いられます。 |
合成抗菌剤/カルバペネム系
メロペネム |
メロペン |
大日本住友製薬 |
147億円
(2010/3) |
1995年6月 国内承認
グラム陽性菌・グラム陰性菌による中等度以上の各種感染症に幅広く使用されています。 |
ニューキノロン系抗菌製剤
パズフロキサシンメシル酸塩注射液 |
パシル パズクロス |
富山化学
田辺三菱 |
- |
敗血症,外傷・熱傷及び手術創等の二次感染,肺炎,肺膿瘍,慢性呼吸器病変の二次感染,複雑性膀胱炎,腎盂腎炎,前立腺炎(急性症,慢性症),腹膜炎,腹腔内膿瘍,胆嚢炎,胆管炎,肝膿瘍,子宮付属器炎の治療に使用されます。 |
|
|
|
|
|
|
敗血症は、感染に対する過剰な全身性炎症反応が生じた重篤な病態です。重症例では、敗血症性ショックや血管内凝固症候群、臓器不全を引き起こすため、死亡率が非常に高くなります。現在、重症敗血症の治療は選択肢も限られており、米国では毎年20万人以上が重症敗血症で命を落としていると言われています。 |
|
| 一般名 |
ブランド名 |
販売会社 |
国内売上 |
備考 |
| 活性型ドロトレコジンアルファ |
ジグリス |
イーライリリー/帝人ファーマ |
- |
|
| エリトラン |
E5564 |
エーザイ |
- |
2010年度中に日・米・欧・アジアでの同時申請を予定 |
| |
TAK-242 |
武田薬品工業 |
- |
2009/2/20 P3開発中止 |
※敗血症の治療 |
|
|
|
|
|
花粉症は1960年代から増え始め、現在では日本人の約2割、、約2400万人が花粉症患者であると言われています。原因となる花粉は日本ではスギやヒノキが多いのですが、イネ科やキク科など50種以上の植物による花粉症が確認されています。
スギによる花粉症が日本で急増している原因としては、第二次世界大戦後に木材用として都市近郊に植えられたスギが、安い海外からの木材が使われるようになったことなどで切られないまま大量に残り、ちょうど開花時期を迎えていることや、自動車などの排ガスに含まれる細かい粒が花粉と結びつき、症状を引き起こす説などが指摘されています。
花粉症の医療費は2000億円、医療費以外の、市販薬や、マスク、甜茶などいわゆる花粉症市場は1000億ともいわれています。花粉症向け薬品の市場は成長が見込め、製薬企業は新薬の開発体制を強化しています。 |
|
|
|
海外の事情 |
|
人口の1割超の4000万人が花粉症とされる米国では、晩春から初夏にかけてはムギやイネ科の植物、夏から秋口にかけては道端のブタクサが花粉を飛ばします。花粉シーズンは暖冬と猛暑によって徐々に通年化しつつあります。
仏ではでは人口の約2割が花粉症などに苦しんでいるそうです。欧州諸国ではイネ科の植物が中心。ハンノキ、ポプラ、スギやハンノキ、カバノキなどが花粉を飛ばします。スペインやイタリアも花粉量が多く、セルビアなど中東欧も含め、欧州全域が花粉の影響を受けつつあります。
19世紀初頭の英国で、干し草を扱う農家の人々が症状を訴えたのが花粉症の最古の例の一つとされ、欧米では今でも花粉症を「枯れ草熱」(hay fever)と呼ぶそうです。 |
|
|
|
花粉症のメカニズム |
|
花粉が体に入ると、体内の免疫反応で花粉に含まれる成分を異物(抗原)と認識してIGE抗体という特殊なタンパク質ができます。この抗体がたまると、再び体内に入ってきた花粉とくっつき、炎症を引き起こすヒスタミンなどの物質を放出します。これが目や鼻の粘膜に作用し、くしゃみや鼻水、目のかゆみなどを引き起こします。 |
|
|
|
抗ヒスタミン剤 |
|
病院で最近処方される抗ヒスタミン剤は第2世代と呼ばれ、市販薬に配合される旧世代のものよりずっと眠くなりにくくなっています。中でも注目度が高いのは、2004年秋に発売されたシェリング・プラウ社の「クラリチンレディタブ錠」です。一般的に抗ヒスタミン剤の服用後は自動車の運転を避けるべきとされていますが、この薬はサノフィ・アベンティス社の「アレグラ」とともに、添付文書でも特に注意喚起はされていません。水なしで飲める便利さや、一日一回の服用で済むことも受けています。
アレグラ(サノフィ・アベンティス) 2000年11月発売、国内シェアトップ。飲んでも眠くなりにくい。
クラリチンレディタブ錠(シェリング・プラウ) 2004年11月発売 水なしで飲める。口に入れると1秒で溶ける。
アレグラ同様、眠くなりにくい。 |
|
|
|
根治療法 |
|
減感作療(げんかんさ)法は、花粉のエキスを注射してアレルギー反応を弱める免疫療法の一種で、現在唯一の根治療法です。有効性は7〜8割と高いのですが2〜3年以上続ける必要があり、ごくまれに起きる重篤な副作用を恐れ、避ける医師が多いといわれています。これに対し「舌下」療法は注射より多くのエキスを投与でき、治療をやめても3年間は効果が続きます。重い副作用が少なく、患者の負担も小さいので小児にも使いやすいといわれています。
ブロッコリースプラウトエキスに花粉症を抑制する効果が期待 カゴメ株式会社、2010/04/02
スギ花粉症ワクチン開発に向け、理研と鳥居薬品が共同研究に着手 独 理化学研究所・鳥居薬品株式会社、2010/03/25
免疫・アレルギー研究と花粉症対策の最前線 BTJジャーナル、2007/02 No.014
花粉症のもと食べれば症状和らぐ 東京都が研究 asahi.com、2009/11/04 |
|
|
|
| 一般名 |
ブランド名 |
販売会社 |
国内売上 |
備考 |
| フェキソフェナジン |
アレグラ |
サノフィ・アベンティス |
- |
2000年 国内発売 |
| ロラタジン |
クラリチン |
シェリング・プラウ/
塩野義 |
90億円
(2010/3) |
2002年 国内発売 |
| 塩酸セチリジン |
ジルテック |
UCB/グラクソ/第一三共 |
96億円
(2010/3) |
1998年 国内発売
世界売上 2,572百万$(2008年) |
| 塩酸オロパタジン |
アレロック |
協和発酵キリン |
233億円
(2009/3) |
2001年3月 国内発売 選択的ヒスタミンH1受容体拮抗作用を主作用とする第2世代抗ヒスタミン薬 |
| プランルカスト水和物カプセル |
オノンカプセル |
小野薬品工業 |
251億円
(2010/3) |
|
| アレルゲンエキス |
|
鳥居薬品株式会社 |
- |
2010/03/11 スギ花粉エキスの舌下投与による減感作治療薬の開発準備の開始
2010/07/08 国内第V相臨床試験にかかる決定 |
|
|
|
|
製薬会社の情報サイト |
|
|
|
|
|
参考になるサイト |
|
|
|
|
|
|
|
現在、日本全国で関節リウマチに悩む患者は100万人ともいわれ、その数は高齢化にともない年々増加する傾向にあります。男女の割合は1対4と圧倒的に女性に多く、発症年齢は30〜50歳代、とくに40歳代がもっとも多いことがわかっています。その原因には、多くの遺伝因子と喫煙などの環境因子が関与していることが明らかとなっています。
関節リウマチ治療は、生物学的製剤の登場で寛解を目標とすることが可能になり、大きく進歩しました。市場に占める生物学的製剤の割合も年々高まっており、2008年には68%となりました。
生物学的製剤以外の抗リウマチ剤では、関節リウマチ治療の第一選択薬として推奨されている免疫抑制剤のメトトレキサートが、生物学的製剤との併用療法により実績を伸ばしています。抗リウマチ剤市場は今後も生物学的製剤が牽引し、上市される新たな生物学的製剤も含め競争激化が予測されます。
関節・骨疾患治療剤などの国内市場を調査、医療用医薬品市場全体を総括 2009年8月31日 富士経済
−【抗リウマチ剤市場】2008年の市場規模は2000年比約5.5倍と予測−
|
|
関節リウマチの治療について リウマチ情報センター
|
リウマチ21.info 田辺製薬
現在、日本全国で関節リウマチに悩む患者さんは70万人とも100万人ともいわれ、その数は高齢化にともない年々増加する傾向にあります。男女の割合は1対4と圧倒的に女性に多く、発症年齢は30〜50歳代、とくに40歳代がもっとも多いことがわかっています。
|
関節リウマチに新薬 読売新聞、2008/8/29
|
|
|
|
|
生物学的製剤 |
|
|
|
|
|
免疫抑制・調整薬 |
|
| 一般名 |
ブランド名 |
販売会社 |
国内売上 |
備考 |
メトトレキサート
(免疫抑制薬) |
リウマトレックス
メトトレキサート |
ワイス/武田
沢井ほか |
85億円
(武田) |
日本における第一選択薬 |
ミゾリビン
(免疫抑制薬) |
ブレディニン |
旭化成ファーマ |
65億円
(2010/3) |
|
タクロリムス
(免疫抑制薬) |
プログラフ |
アステラス製薬 |
− |
|
レフルノミド
(免疫抑制薬) |
アラバ |
サノフィ・アベンティス |
− |
|
D-ペニシラミン
(免疫調整薬) |
メタルカプターゼ |
大正製薬 |
− |
|
オーラノフィン
(免疫調整薬) |
リドーラ |
グラクソ・スミスクライン |
− |
|
サラゾスファピリジン
(免疫調整薬) |
アザルフィジン |
ファイザー/参天製薬 |
42億円
(2010/3) |
1995年発売 |
ブシラミン
(免疫調整薬) |
リマチル |
参天製薬 |
43億円
(2010/3) |
自社創製品、1987年発売 |
アクタリット
(免疫調整薬) |
オークル
モーバー |
日本新薬 田辺三菱製薬 |
− |
|
ロベンザリット
(免疫調整薬) |
カルフェニール |
中外製薬 |
− |
|
金チオリンゴ酸ナトリウム
(免疫調整薬) |
シオゾール |
塩野義製薬 |
− |
|
イグラチモド
(疾患修飾性抗リウマチ薬) |
T-614 |
富山化学工業 |
− |
エーザイと共同開発
2009/03/24 国内P3。2011年度申請予定 |
| |
T-5224 |
富山化学工業 |
− |
AP-1を阻害することにより、炎症や関節破壊を抑える。根本治療薬として期待。
2008/02/08 国内P2
米国P1(ロシュ) |
|
|
|
|
|
|
脳や脊髄などの中枢神経系の髄鞘が破壊されて発症するもので、自己免疫疾患の一つと考えられています。視力の低下、ものが二重に見える、眼球がふるえる、目の痛みなどの症状のほか、手足がしびれる、手足に力が入らない、大小便の排泄困難や失禁、めまい、しゃべりにくい、ものが飲み込みにくいなど、いろいろな場所に多種多様な症状がみられます。
症状が強く現れたり,病状が和らいだりを繰り返しながら次第に進行していきます。その原因については明らかになっていませんが、何らかの原因で免疫反応に異常がおこり、脳や脊髄などの中枢神経系の髄鞘を攻撃する抗体が出来るためと考えられています。
多発性硬化症は、欧米の白人に多く、北欧では人口10万人に50人から100人位の患者がいます。わが国では比較的まれな疾患で、10万人あたり1〜5人程度とされています。若年成人に発病することが最も多く、平均発病年齢は30歳前後。男女比は1:2〜3位です。患者数の実数は、北米では約40万人、世界中では100万人を超えると推定されています。 |
|
| 一般名 |
ブランド名 |
販売会社 |
国内売上 |
備考 |
| Interferonβ1a |
Avonex
注射剤 |
Biogen Idec |
− |
1996年 米国で承認、現在90ヵ国以上で使用
世界売上 2,203百万$ |
| Interferonβ1a |
Rebif
注射剤 |
Merck KGaA |
− |
世界売上 1,218百万EUR |
| インターフェロンβ-1b |
ベタフェロン
注射剤 |
バイエル |
− |
世界売上 1,028百万EUR |
| Synthetic polypeptides |
Copaxone
注射剤 |
Teva Pharmaceutical |
− |
世界売上 1,713百万$ |
| natalizumab |
Tysabri
点滴静注(月1回) |
Biogen Idec
Elan Pharmaceuticals |
− |
2004/11/23 米国で承認
世界売上 589百万$ |
| フィンゴリモド塩酸塩 |
Gilenia
(FTY720※
経口薬) |
ノバルティスファーマ/
田辺製薬 |
− |
欧米申請中(ノバルティスファマへ導出)
国内は2010年申請予定
国内P3(ノバルティス、三井製糖と共同開発) |
| S1P受容体作動作用 |
ONO-4641 経口薬 |
小野薬品工業 |
− |
日米欧三極での国際共同治験 P2 2011年12月の完了を予定 |
|
|
※FTY720は、冬虫夏草の一種であるlasaria sinclairii菌が産生するミリオシン(myriocin)をリード化合物として、化学修飾により創製された化合物。細胞障害を引き起こすT細胞に直接作用することが特徴で、既存の単剤もしくは既存の免疫抑制剤と併用することで、臓器移植の拒絶反応抑制や自己免疫疾患などの治療薬になると期待されている。
|
| (神経変性疾患) |
|
|
|
高齢化社会に突入したわが国では、約100万人を超す人々が認知症疾患に見舞われています。この疾患に対する対策が急務の課題となっています。認知症患者の約半分にあたる人々がアルツハイマー病とされ、依然として増加傾向にあります。
このアルツハイマー病はベータ(β)セクレターゼ(BACE1)とガンマ(γ)セレクターゼと呼ぶ2つの酵素が、アミロイド前駆体タンパク質(APP)を切断し、老人斑を構成するアミロイドベーターペプチド(Aβ)をつくることが原因と考えられています。治療薬の開発もこの2つの酵素の阻害剤がターゲットとなり、世界中が挑戦しています。
現在、アルツハイマー型認知症の治療薬としては、アセチルコリンエステラーゼ阻害薬などが上市されています。しかし、これらの治療薬は、神経伝達能の増強による症状改善作用を示しますが、アルツハイマー型認知症の病態の進行を抑制することは難しいとされています。
アルツハイマー病 東京都神経科学総合研究所ホームページ
精神神経疾患、脳疾患治療剤及び消化器官用剤の国内市場を調査 2008年4月30日 富士経済
−認知症患者の増大で、抗認知症剤の2016年の市場は1,700億円と予測−
|
|
|
|
販売(国内)中のアルツハイマー病治療薬 |
|
エーザイ アリセプト(一般名:ドネペジル:)
「アリセプトR」は、エーザイが独自に合成したアセチルコリンエステラーゼ阻害剤で、神経伝達物質である脳内アセチルコリン濃度を高める作用を持つ、日本では唯一のアルツハイマー型認知症治療剤です。
1997年1月の米国発売に始まり現在88カ国で製造承認を得、世界売上高は約3,000億円に達する日本発の成長薬です。 アリセプトは根本治療薬ではないが、症状の進行を遅らせる効果があります。なお、最近の報告では予防的効果も期待できるとの報告もあります。 |
|
|
|
|
承認申請(国内)中のアルツハイマー病治療薬 |
|
第一三共(アスビオファーマ) SUN Y7017 (一般名:メマンチン塩酸塩)
軽度・中等度および高度アルツハイマー型認知症。
Merz Pharmaceuticals GmbH(ドイツ)により創製されたN-methyl-D-aspartate(NMDA)受容体拮抗薬です。
Namendaはグルタミン酸が結合する受容体(NMDA)と呼ばれるタンパク質に作用します。グルタミン酸は神経伝達物質の1つで、NMDAに結合すると神経細胞を興奮させて死滅させます。塩酸メマンチンはグルタミン酸が結合しないようNDMAにふたをする働きを有しています。(脳の神経細胞の崩壊を防ぐタイプ)
2002年に欧州医薬品庁(EMEA)、 2003年に米国食品医薬品庁(FDA)より承認され、2010年1月現在、世界60カ国以上で使用されており、アルツハイマー型認知症の標準的治療薬の一つとして位置づけられています。 これまで使われている既存のアルツハイマー病治療薬と併用することで、症状が改善されるばかりか、病気の進行を遅らせる効果があるといわれています。
米国ではForest Laboratories社からNamendaという名称で発売されています。
・2010年02月08日 国内製造販売承認申請
・2010年06月22日 中等度〜重度のアルツハイマー型認知症の治療薬としてFDAに承認
|
ヤンセンファーマ ラザダイン(一般名:ガランタミン)
ガランタミンはアセチルコリンエステラーゼ阻害作用に加えて、ニコチン性アセチルコリン受容体に対する増強作用によって、脳内のアセチルコリンの濃度を高め、神経伝達に影響を与えます。2000年に欧州で承認されて以降、今日まで世界70以上の国・地域で発売されており、海外の主要な治療ガイドラインにおいては「軽度から中等度のアルツハイマー型認知症」に対する標準的治療薬のひとつに位置付けられています。
・2010年04月01日 武田薬品工業、日本におけるアルツハイマー型認知症治療薬(臭化水素酸ガランタミン)の共同販売契約締結
・2010年03月01日 国内製造販売承認申請
|
ノバルティスファーマ エクセロン(一般名:リバスチグミン)
Exelon のカプセル剤は、軽度から中等度のアルツハイマー型認知症の治療薬として1997 年に承認されて以来、現在70 カ国以上で使用されています。
脳内神経伝達系を活性化するコリンエステラーゼ阻害薬の一種で、アセチルコリンの分解酵素であるアセチルコリンエステラーゼ、ブチリルコリンエステラーゼの双方を阻害する唯一の薬剤です。脳内神経伝達物質の分解酵素の働きを阻害し、
症状の進行を抑える働きが期待できます。
・2010年03月01日 国内製造販売承認申請(初めての経皮吸収型製剤):小野薬品工業との共同で開発
・2007年09月28日 初の経皮吸収型製剤、ExelonRのパッチ剤がEU で承認を取得 |
|
|
|
|
開発中のアルツハイマー病治療薬 |
|
|
|
|
|
アルツハイマー病の原因物質であるベータアミロイド(Aβ)の生成と発症メカニズム |
|
 |
|
|
|
情報BOX |
|
|
|
|
|
参考になるサイト |
|
|
|
|
|
|
|
パーキンソン病は、高齢者においてアルツハイマー病に次いで2番目に多くみられる慢性神経変性疾患です。世界的な有病率は、65歳以上の約1〜2%と推定されています。
主な症状は、安静時振戦、筋固縮、無動、姿勢反射障害といった運動障害です。
パーキンソン病は、脳内の神経伝達物質の一種である「ドパミン」が減少した結果、神経系にアンバランスが生じて起こる疾患で、その治療には、この減少したドパミンを補充するためのレボドパ(L-DOPA)製剤を用いるのが主流ですが、長期治療により“ウェアリング・オフ現象”と呼ばれる薬効時間の短縮による症状の日内変動や、不随意運動などの運動合併症が生じることが知られています。 |
|
| 一般名 |
ブランド名 |
販売会社 |
国内売上 |
備考 |
L-ドパ製剤
レボドーパ |
ドパストン、
ドパゾール、
ドパール、
ラロド−パ |
大原薬品工業
第一三共
協和発酵キリン
|
− |
|
ドパミン受容体刺激薬
ゾニサミド |
トレリーフ |
大日本住友製薬 |
8億円
(2010/3) |
2009/3/13発売 |
| カベルゴリン |
カバサール |
ファイザー
キッセイ薬品 |
30億円
(2010/3) |
|
| ペルゴリドメシル酸塩錠 |
ペルマックス |
協和発酵キリン
(日本イーライリリーより承継) |
38億円
(2009/3) |
1994年8月 日本で承認 |
| プラミペキソール |
ビ・シフロール |
ベーリンガーインゲルハイム |
129億円
(2008/12) |
1997年承認 |
パーキンソン症候群治療剤
塩酸ピロヘプチン |
トリモール |
長生堂製薬 |
− |
|
アデノシンA2A受容体拮抗薬
イストラデフィリン |
KW-6002 |
協和発酵キリン |
− |
新規作用機序を有する
2007年4月 米国申請、2009/1/15 国内P3
2010/6/3 北米の権利をバイオベールに導出 |
|
|
L-ドパ製剤 不足しているドパミンを補う
ドパミン受容体刺激薬 ドパミン受容体に直接結合し、抗パーキンソン病効果を示す
抗コリン薬 ドパミンの減少によって優位に立ったアセチルコリンの働きを抑制する
ドパミン放出促進薬 ドパミンを放出している神経を刺激してドパミンの放出を促進する
ノルアドレナリン補充薬 脳内で不足するノルアドレナリンの前駆物質
MAO-B阻害薬 ドパミンの分解を阻害し、ドパミンのドパミン神経への再取込を阻害する |
|
|
|
参考になるサイト |
|
|
|
|
|
|
|
てんかんは、世界保健機関(WHO)では「種々の成因によって起こる慢性の脳障害で、大脳ニューロンの過剰発射の結果起こる反復性発作(てんかん発作)を主な症状とし、これに種々の臨床症状および検査所見を伴うもの」と定義されています。
日本におけるてんかんの有病率は0.5〜1%で、てんかん患者は100万人と推定されていますが、そのうちの3割は、既存の薬物療法ではコントロールできていないとされており、新しい機序の抗てんかん薬の登場が学会や患者団体から熱望されています。
欧州における患者数は約340万人と推定されています。
2009/01/26 てんかん発症の鍵となるタンパク質複合体の働きを解明
(特発性部分てんかんの発症メカニズムの理解へ)
|
|
| 一般名 |
ブランド名 |
販売会社 |
国内売上 |
備考 |
| ラモトリギン |
ラミクタール |
グラクソスミスクライン |
− |
2008年 世界売上 2,191百万$
2008年 国内承認
英ウエルカム社(現GSK)にて創製 |
| トピラマート |
トパマックス/トピナ |
J & J
協和発酵キリン |
9億円
(2009/3) |
2008年 世界売上 2,453百万$
1995年 英国承認、1996年 米国承認
2007/07/31 国内承認 適応は「ほかの抗てんかん薬で十分な効果が認められないてんかん患者の部分発作
米マクニール・ファーマシーティカル社にて1979年に創製 |
| ガバペンチン |
ガバペン |
ファイザー |
− |
2006年 国内承認 |
ベンゾジアゼピン系
ゾニサミド |
エクセグラン |
大日本住友製薬 |
36億円 |
1989年 国内承認
自社創製 |
| ゾネグラン |
Elan
製造販売はエーザイ |
− |
欧米で販売。米国売上 21億円、欧州売上 38億円
部分てんかんを適応症とする (大日本住友製薬からの導入品) |
ベンゾジアゼピン系
クロバザム |
マイスタン |
大日本住友製薬 |
− |
2000年 国内承認
他剤で効果が十分に認められない場合に併用される ヘキスト・マリオン・ルセル社(現アベンティス ファーマ社)から導入 |
| ルフィナマイド |
イノベロン |
エーザイ |
− |
2007年 欧州で販売
レノックス・ガストー症候群の併用療法
(ノバルティス社からの導入品) |
| ルフィナマイド |
BANZEL |
エーザイ |
− |
2008/11/14 米国で承認
レノックス・ガストー症候群に伴うてんかん発作の併用療法 |
| バルプロ酸ナトリウム |
デパケン
セレニカ |
協和発酵キリン
興和創薬 |
107億円
(2009/3) |
|
ヒダントイン系
フェニトイン |
アレビアチン、
ヒダントール |
大日本住友製薬
第一三共 |
− |
|
バルビツール系
フェノバルビタール |
フェノバール、
ルミナール |
藤永製薬 純生薬品 |
− |
|
| プリミドン |
プリミドン錠 |
大日本住友製薬 |
− |
|
| エトサクシミド |
ザロンチン
エピレオ |
第一三共
|
− |
|
| レベチラセタム |
イーケプラ |
UCB/大塚製薬 |
− |
1999年 米国で承認
2000年 欧州で承認
2010/07/23 国内で承認 「他の抗てんかん薬で十分な効果が認められないてんかん患者の部分発作(二次性全般化発作を含む)に対する抗てんかん薬との併用療法」 |
経口投与AMPA受容体拮抗剤
ペランパネル |
E2007 |
エーザイ |
− |
2011年度欧米申請を目指す |
| eslicarbazepine acetate |
Zebini |
エーザイ |
− |
2009/4/28 欧州で承認
(Bial 社からの導入品) |
| eslicarbazepine acetate |
STEDESAT |
Sepracor Inc.
(大日本住友製薬の米国子会社) |
− |
2009/03/31 米国申請
2010/04/30 FDA 審査結果(承認しない)
(Bial 社からの導入品) |
|
|
|
|
|
|
統合失調症は神経伝達物質の1つであるドーパミンの働きが過剰になることにより、様々な症状を引き起こす疾患です。ドーパミンの働きが強くなると、幻覚、幻聴、妄想、興奮などの症状が表れたり、神経が過敏になって集中力や注意力が低下したりします。根本的な原因はまだはっきりと解明されていませんが、遺伝やストレスなど、様々な因子が関わっていると考えられています。
統合失調症は、米国だけで2百万から3百万人、世界中では2千4百万人以上が罹患しています。統合失調症は、男女の区別なく同様に発症し、世界的にその率に人種差はありません。日本では約76万人の統合失調症患者が治療を受けており、医療機関を受診していない人を加えると、統合失調症の患者はおよそ100万人にのぼり、有病率は0.7?1.0%と考えられます。 |
|
| 一般名 |
ブランド名 |
販売会社 |
国内売上 |
備考 |
非定型抗精神病薬
オランザピン |
ジプレキサ |
イーライリリー |
435億円
(2009年) |
2008年 世界売上 4,696百万$
1996/1 米国で発売。2001/4 日本で発売 |
非定型抗精神病薬
フマル酸クエチアピン |
セロクエル |
アストラゼネカ/アステラス |
236億円
(2010/3) |
2008年 世界売上 4,656百万$
2004/6 日本で発売 |
非定型抗精神病薬
リスペリドン
|
リスバダール |
J&J/ヤンセンファーマ |
295億円
(2008年) |
2008年 世界売上 3,435百万$
1996/6 日本で発売 |
非定型抗精神病薬
アリピプラゾール |
エビリファイ |
大塚製薬 |
132億円 |
2008年 世界売上 3,312百万$
2002/11 米国で承認。2006/6 日本で発売 |
| ブロナンセリン |
ロナセン |
大日本住友製薬
吉富薬品株式会社 |
34億円
(2008) |
2008/4/21発売 |
非定型抗精神病薬
ペロスピロン |
ルーラン |
大日本住友製薬 |
28億円
(2008) |
2001年発売 国産初のセロトニン・ドーパミン拮抗薬 |
| ハロペリドール |
セレネース リントン |
大日本住友製薬
田辺三菱製薬 |
− |
1957年ヤンセン社の薬理学者ポール・ヤンセンが発見 |
| asenapine |
SAPHRIS |
シェリング・プラウ |
− |
2009年の第4四半期に米国で発売 |
治療抵抗性統合失調症
クロザピン |
クロザリル |
ノバルティス ファーマ |
− |
2009/7/28 日本において承認 |
非定型抗精神病薬
ルラシドン |
SM-13496 |
大日本住友製薬 |
− |
2010/1/5 米国申請
国内P3(日本・韓国・台湾の共同治験) |
| |
新規統合失調症治療薬 |
明治製菓/アカディア |
− |
2009/3/25 ライセンス契約締結 |
|
|
|
|
参考になるサイト |
|
|
|
|
|
|
|
うつ病は誰もがかかりうる病気ですが、特定の社会的要因や生物学的要因によって罹患率が高まります。また一部のうつ病は遺伝性の疾患であり、外因の有無に関わらず発症します。
厚労省によると、2008年の自殺者約3万2千人のうち、動機とされたのは、うつ病が最多で約6400人。うつ病を中心とする「気分障害」の精神疾患の患者数は同年、約104万人で、1999年からの9年間で約60万人増加しています。
世界保健機関(WHO)の統計によると、全世界で約1億2,100万人の人がうつ病に罹患しているといわれています。また、最新の研究によれば、うつ病は、身体障害のおもな原因疾患として上位10位以内であるとされています。2020年までには疾病別医療負担額の第2位にまで浮上するとWHOでは予測しています(資料:WHO、2001年版)。
日本における治療薬の市場規模は約1,000億円と推定されています
抗うつ剤の市場と新薬開発 2009年3月 |
|
| 一般名 |
ブランド名 |
販売会社 |
国内売上 |
備考 |
SSRI
エスシタロプラム |
レクサプロ/シプラレックス |
ルンドベック/フォレスト/レコルダッチ |
− |
2002年に欧米で発売。
2008年 世界売上 3,845百万$ |
| MLD‐55 |
持田製薬
(田辺三菱製薬) |
− |
デンマーク ルンドベック社から導入。
P3終了。2010 年度の製造販売承認申請を目指す。田辺三菱製薬と協同販売する |
SSRI
パロキセチン |
パキシル |
グラクソ・スミスクライン |
590億円
(2008年) |
1990年に初めてイギリスで承認
2000年11月に国内で発売 |
SSRI
フルボキサミン |
デプロメール |
明治製菓 |
92億円
(2009/3) |
日本で最初に発売されたSSRI |
| ルボックス |
アステラス製薬 |
94億円
(2010/3) |
SSRI
塩酸セルトラリン |
ゾロフト ジェイゾロフト |
ファイザー |
− |
1991年に米で承認
日本 2006年7月承認
2010/07/07 パニック障害の二重盲検比較試験結果 |
SNRI
ペンラファキシン |
エフェクサーXR |
ワイス/アルミラル |
− |
2008年 世界売上 3,994百万$ |
SNRI
デュロキセチン塩酸塩 |
シンバルタ
サインバルタ |
リリー/ベーリンガー
塩野義製薬/リリー
|
− |
2004年米国で発売、95カ国で承認
2008年 世界売上 3,737百万$
2010年1月 日本で承認 |
SNRI
ミルナシプラン |
トレドミン |
旭化成/ヤンセンファーマ |
50億円
(2010/3) |
日本で最初に認可されたSNRI
2000年9月に国内で発売 |
NaSSA
ミルタザピン |
レメロン/リフレックス |
シェリング・プラウ/明治製菓 |
− |
1994年 オランダで発売
2009年9月 日本で発売 |
緩和な精神安定剤
ロラゼパム錠 |
ワイパックス |
ワイス |
− |
|
第二世代の三環系抗うつ剤
塩酸クロミプラミン錠 |
アモキサン |
ワイス |
− |
|
抗不安薬
エチゾラム |
デパス |
田辺三菱製薬 |
116億円
(2010/3) |
1983年9月 日本にて承認 多くの後発医薬品が存在 |
| 5HT促進薬 |
LuAA21004 |
武田薬品工業 |
− |
現在、販売されている抗うつ剤とは異なる作用機序を有する
2010/03/03 大うつ病を対象としたP−V追加試験
2009/06/08 米国 P−Vの速報結果
2007/12/18 米国 P−V
欧州 P−V、日本 P−T
Lundbeck社導入品 |
| モノアミン調節薬 |
LuAA24530 |
武田薬品工業 |
− |
現在、販売されている抗うつ剤とは異なる作用機序を有する
2010/03/03 P−Vの開始を決定
2007/10/24 欧州 P−U
日本 P−T Lundbeck社導入品 |
|
|
※SSRI:選択的セロトニン再取り込み阻害薬。現在、抗うつ剤の70%以上を占める
※SNRI:セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬。SSRIの次世代の抗うつ剤
※NaSSA:ノルアドレナリン作動性・特異的セロトニン作動性抗うつ薬。SSRIやSNRIとは異なる作用機序を持つ |
|
|
|
|
|
不眠症は全人口の約1割が罹患しているとされる睡眠障害で、寝つきが悪い(入眠障害)、眠っても途中で何度も目が覚め、その後なかなか寝付けない(中途覚醒)など、睡眠に関し1つ以上の問題を抱え、翌日の生活機能に支障をきたすこともあります。不眠症患者は男性よりも女性に多く、どの年代でも発症する可能性がありますが、加齢とともに罹患率が上がっています。
現在日本では約2,400万人の方々が睡眠障害で悩んでいると推定されており、今後ますます増加することが予想されています。治療薬の市場規模は約760億円と推定されています。 |
|
| 一般名 |
ブランド名 |
販売会社 |
国内売上 |
備考 |
GABA−A受容体作動薬
(ベンゾジアゼピン系薬剤)
超短時間型
トリアゾラム |
ハルシオン |
ファイザー |
− |
後発品:
ミンザイン(日医工)
ハルラック(富士薬品)
パルレオン(大洋薬品)
アサシオン(長生堂製薬)
カムリトン(寿製薬) |
短時間型
ブロチゾラム |
レンドルミン |
日本ベーリンガー |
139億円
(2008/12) |
|
| 塩酸リルマザホン |
リスミー |
塩野義製薬 |
− |
1989年 国内承認 |
| ロルメタゼパム |
エバミール |
バイエル薬品 |
− |
1990年 国内承認 |
| ロルメタゼパム |
ロラメット |
ワイス |
− |
|
中間型
フルニトラゼパム |
ロヒプノール |
中外製薬 |
− |
1970年代前半にロシュが開発 |
| フルニトラゼパム |
サイレース |
エーザイ |
− |
|
| エスタゾラム |
ユーロジン |
武田薬品工業 |
− |
|
| ニトラゼパム |
ベンザリン |
塩野義製薬 |
− |
|
| クアゼパム |
ドラール |
久光製薬 |
− |
1999年 国内承認 |
長時間型
ハロキサゾラム |
ソメリン |
第一三共 |
− |
1981年 国内承認 |
| 塩酸フルラゼパムカプセル |
ダルメート |
共和薬品 |
− |
|
| フルラゼパム |
インスミン |
キョーリン |
− |
|
(非ベンゾジアゼピン系薬剤)
超短時間型
ゾピクロン |
アモバン |
サノフィーアベンティス |
51億円
(2009/12) |
1989年 国内承認 |
| 酒石酸ゾルピデム |
マイスリー |
サノフィーアベンティス/アステラス製薬 |
291億円
(2010/3) |
2007年グローバル売上は約20億ドル |
短時間型
エスゾピクロン |
ルネスタ |
セプラコール/大日本住友製薬 |
− |
米国売上 500億円(2009年度)
特許期間:2014年2月まで |
短時間型
エスゾピクロン |
SEP-190 |
エーザイ |
− |
2004年12月 米国承認(セプラコール)
中途覚醒が少ない短時間型の薬剤であることから、一過性不眠、短期不眠や高齢者の不眠に効果があるとされている。
国内P3。2010年度中の申請を目指す。
セプラコール(大日本住友製薬)からの導入 |
メラトニン受容体作動薬
ラメルテオン |
ロゼレム |
武田薬品工業 |
− |
2005年7月 米国承認
2007年3月 欧州申請
2010年4月 国内承認 |
| デュアルオレキシン受容体拮抗薬 |
MK-4305 |
万有製薬 |
− |
国内、米国 P2
2010/6/14 第IIb相試験結果を発表 |
|
|
※1 ベンゾジアゼピン系薬剤; 鎮静・催眠作用のほか,副作用として抗不安作用,運動障害作用,筋弛緩作用も発現します。
※2 非ベンゾジアゼピン系薬剤: 副作用が低減されているので,急速に使用されてきています。
※3 メラトニン作動剤: 従来の不眠症治療剤とは作用機序が異なります。習慣性の認められない不眠症治療薬として期待されています。 |